【図解】コレ1枚でわかる量子テクノロジー:量子コンピュータにできること
将来、エラー訂正を備えたFTQCが実現したとき、量子コンピュータはどのような分野でその真価を発揮するのでしょうか。
量子コンピュータの最大の強みは、「自然界の振る舞いを、そのままシミュレーションできること」にあります。これは、ノーベル物理学賞を受賞したリチャード・ファインマンが提唱した概念です。
私たちが存在するこの自然界の物質、例えば水分子やタンパク質、あるいは新しい合金などは、すべて極微のレベルでは「量子力学」の法則に従って動いています。しかし、多数の電子や原子が複雑に絡み合う(量子もつれ)相互作用を古典コンピュータで計算しようとすると、計算量が天文学的に膨れ上がってしまいます。そのため、従来は計算を簡略化した「近似解(大体の予測)」で妥協せざるを得ず、最終的には人間の手による膨大な実験と試行錯誤の繰り返しに頼っていました。
量子コンピュータは、ハードウェアそのものが量子力学の法則で動いているため、自然界の複雑な量子の振る舞いを「厳密解」として正確に予測・分析することが可能です。自然の現象を自然の言語でそのまま解き明かすことができるのです。
これにより、最も桁違いのイノベーションが期待されているのが「化学・材料科学(マテリアルズ・インフォマティクス)」の分野です。
例えば創薬の分野では、病気の原因となるタンパク質と薬の候補物質がどのように結合するかを分子レベルで正確にシミュレーションし、何年もかかっていた新薬の候補探索を劇的に短縮できます。また、軽量かつ鉄より強い未知の新素材の発見、電気自動車の性能を飛躍させる次世代バッテリーの材料開発、あるいは空気中の窒素から肥料を作る際に行われる「アンモニア合成」の高効率な触媒設計などにおいて、これまでの常識を覆す成果が期待されています。
量子コンピュータは、研究開発(R&D)のプロセスから「無駄な試行錯誤」を排除し、実験室で行われていた検証をコンピュータ上の精密なシミュレーションに置き換えることで、人類の科学技術の発展スピードを異次元の領域へ引き上げる可能性を秘めているのです。
5月20日(水)開講・ITソリューション塾・第52期
変革の「地図」を手に入れるために
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ITに関わる仕事をしているならば、知っておくべき常識です。ITソリューション塾は、そんな常識を自分の言葉で説明できるようになることをお手伝いします。
時代の変化を自分の言葉で語り、仲間や顧客に伝え、共に動き出す――そのためには、変化の本質を体系的に理解し、自分の文脈に引きつけて考える機会が必要です。
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2009年の開講以来17年にわたり、SI事業者やITベンダー、ユーザー企業のIT関係者を対象に、DX・AI・クラウド・セキュリティ・アジャイルといったテクノロジーとビジネスの最新動向を、体系的かつ実践的に整理してきた学習の場です。特定製品の紹介ではなく、変化の本質を客観的に読み解くための「思考の枠組み」を提供することを大切にしています。
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変革の方向性は、頭でわかっていても、一人で考え続けるには孤独で、視野が狭くなりがちです。体系的な知識と、志を同じくする仲間と出会える場を、変革の起点として活用していただければと思います。
今、「AIをどう使うか」という段階は終わり、「AIと共にどう変わるか」が問われる時代へと、世の中は大きく変わりつつあります。変化はAIだけではありません。ITの潮流もまた、「レガシーIT」から「モダンIT」へと構造的な転換期を迎えています。
営業職であれエンジニア職であれ、新入社員や若手がこの「現実」を知らないまま現場に出ればどうなるでしょうか。お客様との会話は噛み合わず、信頼を得ることは難しいでしょう。その結果、せっかくの才能を持ちながら、仕事への自信を失ってしまうことになりかねません。
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