オルタナティブ・ブログ > ITソリューション塾 >

最新ITトレンドとビジネス戦略をわかりやすくお伝えします!

【図解】コレ1枚でわかるウォーターフォール開発とアジャイル開発

»

itt.png

前日の記事で触れたように、「正解が見えない」不確実性の高い現代において、従来の計画主導型のシステム開発は限界を迎えつつあります。ビジネス環境の変化に柔軟に対応するため、開発現場では「ウォーターフォール開発」から「アジャイル開発」へのシフトが急速に進んでいます。

計画と確実性を重んじるウォーターフォール開発

「ウォーターフォール(滝)」開発は、水が高いところから低いところへ落ちるように、「要件定義」「設計」「開発」「テスト」「リリース」と、上流から下流へ一方通行で進む手法です。これは、安定稼働と計画性を重視する「レガシーIT」の代表的なアプローチです。

最大のメリットは、初期段階で全体の計画や予算、リソースを正確に見積もりやすい点です。作るべき「正解」が明確で不変であることが前提となるため、金融機関の基幹システムや社会インフラなど、「決定した仕様の通りに間違いなく作る」ことが求められるプロジェクトにおいては、現在でも有効な手法とされています。

一方で、一度次の工程に進むと後戻りが難しいという弱点があります。開発の最終段階で市場のニーズが変わっても柔軟な仕様変更ができず、数ヶ月〜数年かけて完成した頃には「誰にも使われないシステム」になってしまうリスクを抱えています。

変化とスピードを味方につけるアジャイル開発

これに対し、俊敏性と柔軟性を重視する「モダンIT」の基本思想を体現しているのがアジャイル開発です。全体を一度に作るのではなく、システムを小さな機能単位に分割し、おおよそ1〜2週間程度の短い期間で開発とリリースのサイクルを繰り返します(イテレーション)。

ウォーターフォール開発が「仕様書通りに作ること」をゴールとするのに対し、アジャイル開発の完成基準は「当初定めたビジネスの成果を達成できたかどうか」にあります。アジャイル開発において、初期に定める仕様はあくまでビジネスのゴールを達成するための「仮説」に過ぎず、絶対的なものではありません。

必要最小限の機能(MVP:Minimum Viable Product)をまずは世に出し、実際のユーザーの反応やフィードバックを得ながら仮説検証を繰り返します。市場環境の変化や新たな気づきに合わせて仕様を変更するのは、ビジネスのゴールを達成するためであり、その変化を積極的に受け入れるのは当然のことと考えます。 かつては新規事業やWebサービスに特化した手法と見られがちでしたが、不確実性が高まる現代では「最初から仕様を確定できない」ケースが領域を問わず増加しており、アジャイル開発の需要は急速に拡大しています。つまり、開発手法の選択は「システムの規模」の問題ではなく、作ろうとしているシステムが置かれている「不確実性の状況」に起因するのです。 ただし、常に仕様が変化するため、ビジネスサイドと開発チームとが密接に対話しながら、ビジネス上の重要性や機能の優先度を適切にコントロールし、納期や予算を継続的に管理していくことが不可欠となります。

目的に応じた使い分けと「モダンIT」への進化

このように、ウォーターフォール開発は「計画の遂行と安定性」を目指し、アジャイル開発は「ビジネス成果に向けた柔軟な適応」を目指します。このアジャイル開発による「変化への適応力」を組織全体に広げ、次項で解説するような新しい技術やインフラ環境と組み合わせることで、これからの時代のスタンダードとなる「モダンIT」へと進化していくのです。さらに近年では、コード生成やテスト自動化などを劇的に効率化する「AI駆動開発」の登場と普及が、アジャイル開発の俊敏性を最大限に活かすための不可欠な前提となりつつあり、その重要性はかつてなく高まっています。

ITプロフェッショナルとして働く喜びを知り、自信と誇りを持って現場に向き合えるようになること。それが本研修の目的です。

今、「AIをどう使うか」という段階は終わり、「AIと共にどう変わるか」が問われる時代へと、世の中は大きく変わりつつあります。変化はAIだけではありません。ITの潮流もまた、「レガシーIT」から「モダンIT」へと構造的な転換期を迎えています。

営業職であれエンジニア職であれ、新入社員や若手がこの「現実」を知らないまま現場に出ればどうなるでしょうか。お客様との会話は噛み合わず、信頼を得ることは難しいでしょう。その結果、せっかくの才能を持ちながら、仕事への自信を失ってしまうことになりかねません。

そのような不幸なミスマッチを少しでも減らしたい!この研修は、そんな想いから始まりました。

今年で10年目を迎えますが、これまでの経験を土台に、変化の速いIT常識の全体像を、基礎・基本やビジネスとの関連性とともに分かりやすく紐解きます。さらに、ITプロフェッショナルとしてどう役割を果たし、どう学び続けるべきか、AI時代に即した「すぐに使える実践ノウハウ」も解説します。

お客様の言葉が理解できる。社内の議論についていける。そして何より、仕事が楽しくなる。そんな「確かな自信」を、本研修を通じて手にしていただければと願っています。

>> 詳しくはこちら

新入社員のための1日研修 「最新のITトレンド」

ITプロフェッショナルとして抑えておくべき、ITの基礎と基本、最新の常識をビジネスと関連付けて学びます。また、ITに関わる仕事の楽しさ、やり甲斐を知り、AI前提の時代に、自分のキャリアをどのように伸ばせばいいのかを考えます。

新入社員のための1日研修 「IT営業のプロセスと実践スキル」

IT営業の役割や仕事の進め方を学び、磨くべきスキルを考えます。また、AIを武器に、先輩にも負けない営業力を磨く方法についても解説します。

>> 詳しくはこちら
Comment(0)