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「必ず失敗する新規ビジネス」の法則

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「IoTでビジネスを考えたいのですが、どのようなところからはじめればいいのでしょう?」

こんな相談を持ちかけられることがあります。そんなときは、次のように伺います。

「お客様がお金を払ってでも解決したい、あるいは手に入れたいと思うほどの"解決したいこと"あるいは"実現したいこと" は何でしょうか?」

IoTや人工知能など、新しい言葉が巷にあふれています。その言葉を使わなければ、あるいは、ビジネスに取り込まなければ、取り残されるといった想いは誰にもあるでしょう。しかし、それだけでビジネスがうまくいくことはありません。

先般、IoTカンファレンスでコマツの「スマート・コンストラクション」や大和ハウスの倉庫システムの話しを伺い、改めてその意を強くしました。ひと言で言えば、「結果として、IoTだった」ということです。

ビジネスの現場には、「ヤバイ」こと、あるいは「なんとしてでもやり遂げたい」ことがあります。どうすれば、それを解決できるかを考える時、前例や経験の範囲で解決策を求めるのではなく、「今できる最善の手立て」を求めることが大切だと言うことです。コマツや大和ハウスのケースは、そのようなアプローチの結果だったわけです。

IoT通信基盤としてビジネスを立ち上げた「ソラコム」のサービスもIoTが使われるようになれば、こんな課題があるはずだと考え抜いた結果、生まれてきたサービスだと伺っています。その実装方法の革新性が評価されることも多いソラコムですが、どのようなニーズがあるのか、ならばどうすればいいのかを求めた結果として、この実装方法なら「ニーズに応えられる」と言うことなのでしょう。

自分たちができること、つまり、いまあるスキルや人材、顧客を使って何か新しいビジネスを立ち上げたいという発想は、必ずと言っていいほど失敗します。それは、お客様のニーズが不在になってしまうからです。自分たちのできることで、新しいことをはじめても、「お金を払ってでも手に入れたいニーズ」がなければ、ビジネスにはなりません。

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最初に考えるべきは、次の3つです。

  1. どこに、誰に、どのような具体的なニーズがあるのか。
  2. どのような解決策を提示すればお金を出してでも使いたいと思ってくれるのか。
  3. それを実現する「今できる最善の手立て」は何か。

そんな新規事業の立ち上げ方をしなければ、うまくいかないのです。

IoTや人工知能に何ができるのか、どのような可能性や価値があるのかを正しく理解し、「今できる最善の手立て」のひとつとして選択肢に加えておくべきです。そして、それらが有効な手立てと判断すれば果敢に挑戦してみることが、新しいビジネスを育ててゆくことになるのです。

「IoTでビジネスを考えたいのですが、どのようなところからはじめればいいのでしょう?」

ではなく、次のように考えればどうでしょうか。

「新規ビジネスを考えたいのですが、どのようなテクノロジーを手段としておさえておけばいいでしょう?」

それを使うことが目的ではなく、お客様の需要を満たすことが目的です。その最善の手立ては、ITの進化と共に常に変化し続けています。その変化を見逃さないことが、大切なのだと思います

開催!ITソリューション塾・関西(グランフロント大阪タワーA)

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詳細は、こちらにてご覧下さい

*定員に達しました締め切りとなります。もし、まだ決定ではないけれど、ご参加のご意向がありましたら、まずはメールにてお知らせください。参加枠を確保させて頂きます。

【最新版】最新のITトレンドとビジネス戦略【2016年5月版】

LIBRA_logo

*** 全て無償にて閲覧頂けます ***

【大幅改訂】新入社員研修のための「ITの教科書」

最新版【2016年5月】をリリースいたしました。

今月の目玉は「新入社員のための研修教材の追加」と「IoTや人工知能についての資料を大幅に追加」したことです。ご活用下さい。

【新入社員研修教材「最新のITトレンド」・2016年版】

最新のITトレンドについての新入社員向け研修教材として作成致しました。内容は、月次に更新している「最新のITトレンドとビジネス戦略」からの抜粋です。

加えて、以下のドキュメントもダウンロード頂けるようにしました。

  • 事前課題(Word形式)
  • 理解度テスト(Excel形式)
  • 最新ITトレンドの教え方(PPTX形式/解説をノートに記載)

本教材の各ページには、できる限り解説を併記しています。ただ、未記入のものもありますが、今後の更新にて順次追加致します。

【最新のITトレンドを理解するための基礎知識】

主に新入社員を対象に、最新のITトレンドを理解するために知っておくべき基礎知識を改定しました。プレゼンテーションに加え、解説文(教科書)も合わせて掲載いたしましたので、自習にも役立ちます。

【インフラ&プラットフォーム編】(266ページ)

  • サービス編と重複する内容を削除すると共に、全体の順序を変更しました。
  • 「クラウドによる新しい組合せ」を追加すると共に、解説文を掲載しました。p.27
  • 「ASPとPaaSの違い」を追加しました。p.58
  • 「マルチテナント効果」を追加しました。p.59
  • 「Oracle 12cのマルチテナント・アーキテクチャ」を追加致しました。p.60
  • 「Amazon API Gateway」を追加致しました。p.63
  • 「ITで変わる働き方」を追加しました。p.178

【サービス&アプリケーション編】(224ページ)

IoT

  • 「モノのサービス化」を新規追加し、解説を加えました。p.27
  • 「製造業のサービス化」を新規追加しました。p.31
  • 「IoTで変わるビジネス価値」を新規追加し、解説を加えました。p.32
  • 「ビジネス価値の進化」を新規追加しました。p.33
  • 「機器のイノベーションとビジネス戦略」を新規追加しました。p.41
  • 「CRMとトータル・エンジニアリング・サービス」を新規追加しました。p.55

スマートマシン

  • 「人工知能と機械学習」を改訂し、解説を追加しました。p.144
  • 「人工知能の4レベル」を改訂し、解説を追加しました。p.145

【ビジネス戦略編】(92ページ)

  • 「戦略・作戦・戦術とIT」を改訂しました。 p.12
  • 「商品としてのITの作り方」を追加しました。p.13

閲覧は無料です。ダウンロード頂く場合は会員登録(500円/月)が必要となります。
http://libra.netcommerce.co.jp/

まずは、どのような内容かご覧頂ければ幸いです。

「ポストSIビジネスのシナリオをどう描けば良いのか」

これまでと同じやり方では、収益を維持・拡大することは難しくなるでしょう。しかし、工夫次第では、SIを魅力的なビジネスに再生させることができます。

その戦略とシナリオを一冊の本にまとめました。

「システムインテグレーション再生の戦略」

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  • 歴史的事実や数字的裏付けに基づき現状を整理し、その具体的な対策を示すこと。
  • 身の丈に合った事例を紹介し、具体的なビジネスのイメージを描きやすくすること。
  • 新規事業を立ち上げるための課題や成功させるための実践的なノウハウを解説すること。

また、本書に掲載している全60枚の図表は、ロイヤリティ・フリーのパワーポイントでダウンロードできます。経営会議や企画書の資料として、ご使用下さい。

こんな方に読んでいただきたい内容です。

SIビジネスに関わる方々で、

  • 経営者や管理者、事業責任者
  • 新規事業開発の責任者や担当者
  • お客様に新たな提案を仕掛けようとしている営業
  • 人材育成の責任者や担当者
  • 新しいビジネスのマーケティングやプロモーション関係者
  • プロジェクトのリーダーやマネージャー
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