【図解】コレ1枚でわかるエンタープライズ・アプリケーション(4)CRMシステム
CRM(顧客関係管理)とは、お客様の個別のニーズに合わせたきめ細かな対応を行なうことで、お客様の満足度を向上させ、商品や会社、ブランドのファンになっていただくことで、お客様との信頼関係を築き、継続的な売上を維持してゆくための経営戦略や手法のことです。
CRMの考え方は、けっして新しいものではありません。お客様ひとりひとりのこれまでの取引や好みを覚えておき、「いつものやつ」、あるいは興味を示してくれると思われる商品を間違えなく紹介し、お客様に常連さんとして末永くお付き合い頂こうということは、多くの商店で昔からやってきたことです。
ただ、お客様の数が少ないうちは、自分が覚えている範囲で、あるいはノートやExcelで情報を管理しておけばいいのですが、お客様の数が増えてゆくと、情報システムの力を借りなくてはとても対応できません。そのためのアプリケーションが、「CRMシステム」です。
CRMシステムには、お客様の住所や性別、年齢などの属性情報、購買履歴、お問い合わせ履歴などを一元的に管理し、必要な情報をすぐに取り出す仕組みが備わっています。このような仕組みを使い、さらに次のようなことを行います。
- コールセンターにかかってくる電話や電子メールのお問い合わせ、Webへのアクセス、店舗での応対などの履歴を分析し、お客様の趣味嗜好を掴む。
- 利用者の趣味嗜好に応じて、関心を持って頂ける商品やサービスの情報をホームページや電子メールで提供し購入を促す。また、アップセルやクロスセルにより一層の売上拡大を目指す。
- アップセル:いつも購入している商品やサービスより、上位で高価なものに移行してもらうための販売活動
- クロスセル:いつも購入している商品やサービスに加え、関連するものを組合せで購入してもらうように促す販売活動
- お問い合わせ内容や応対の履歴から、どのような応対をすれば、一層の満足を得られるか分析し、模範となる回答や応対方法を整備する。
また、商談/案件の内容や進捗状況を把握し、いつ頃売上が計上できるかの見通しを立てるアプリケーション「SFA(Sales Force Automation)」と連携し、より積極的な売上の拡大を支援しようというものもあります。
このように、CRMシステムは、お客様との関係を管理することを目的としています。注文や売上の管理、出荷や請求の指示など、販売に関する事務処理を行なう販売管理システム(先に紹介したERP機能の一部)とは目的が異なります。ただ、CRMシステムで必要となる注文や売上の履歴、お客様の情報などは、販売管理システムと共有または、転送される形で連携して使うのが一般的です。
「お客様の満足度を高め、長期継続的に信頼関係を築いて、継続的な売上を維持する」
CRMシステムとはそのためのアプリケーションなのです。
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・「顧客価値と共創優位」を追加しました。p.9-10