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これからの営業の仕事

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これまでのような営業の仕事はいらなくなるかもしれません。クラウドになれば、サーバーの調達に価格や納期の交渉は不要です。お客様は手続きをWebで終わらしてしまいます。製品やサービスの説明に、膝を突き合わせて話をすることを、お客様は、時間の無駄と感じられるかもしれません。

NISTの「クラウドの定義」に「必須の特徴(Essential Characteristics )」という記載があります。その筆頭に挙げられている、"On-demand Self-service"には、次のような説明が添えられています。

「ユーザーは各サービス提供者と直接やり取りすることなく、必要に応じ、自動的に、サーバーの稼働時間やネットワークストレージのようなコンピューティング能力を一方的に設定できる。」

本やモノならば、Amazonや楽天、音楽ならば、iTunesと同様に、様々な業務アプリケーションがSaaSとして提供されることになるでしょう。そこに営業の仕事はありません。

流通業界では、共同配送はもはや常識となりつつあります。共同配送とは、個別に配送を行ってきた複数の企業が共同で配送し、コスト削減を図る取り組みです。

サーバーやストレージ、ネットワーク機器などのITインフラを構成する設備も同様に考えることができます。つまり、「システム資源を共同購買しサービスとして利用する仕組み」です。これがクラウドです。大量購買により調達コストは大幅に下がります。また、負荷は平準化され使用率は上がり、運用管理に関わる負担も軽減されます。

「どれを使っても同じ、しかし、なくてはならないもの」が、コモディティです。流通業の共同配送と同様にシステム資源も共にコモディティとの認識が広まってきています。コミュニケーションやコラボレーション、経費精算のような業務もまたコモディティです。そうなれば、いずれは価格競争になり、そこでの営業の役割は価格交渉して、少しでも料金の低下を食い止めるだけです。

だからといって、営業の仕事がなくなることはないでしょう。これまでの仕事は、なくなるかもしれませんが、新しい仕事が生まれてくると思っています。

これまでのITの使い方に慣れ親しんだユーザー企業が、こういうITとの係わり方を容易に受け入れることはできません。しかし、うまい使いこなすことができれば、大きな価値を享受できます。ならば、このような新しい常識をお客様に伝え、ITとの新しい係わり方をお客様個別にデザインし、その仕組み作りを提案してはどうでしょうか。きっとお客様は、そこに大きな魅力を感じるに違いありません。

それこそが、これからの営業の仕事です。

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ありモノの機器やソフトウェア、サービス、人工をどう売るかを考えるのではなく、お客様の経営や業務の課題、意思決定のメカニズムをしっかりととらえ、どうすればそれを解決できるかを考えること。そして、ITテクノロジーやビジネスのトレンドを理解し、新しいビジネスの仕組みを設計し、その実現をプロデュースすることです。

これからの営業の仕事=コンサルティング+マーケティング+プロデュース

こんな等式が成り立つかも知れません。

「ハードルが高すぎますよ。無理です。」そんな泣き言も聞こえてきそうです。

その通りです。とても大変なことだと思います。そして、それができる人など、今はまだ希少価値と言えるでしょう。だからこそ、いち早くそこにチャレンジ、自らを高めてゆくことができれば、営業としての存在価値は高まります。わくわくする話じゃありませんか。

時代が変われば求められるスキルも変わります。これに適応できなければ淘汰される適者生存の法則は歴史の必然です。

こういうことができない、やりたくないのなら、それは仕方のないことです。しかし、残念ながらこれからの営業は務らないことを覚悟しておくべきかもしれませんね。

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