【図解】コレ1枚でわかるAIoTと自律化
IoTの究極の目的地はどこにあるのでしょうか。それを理解するためには、IoTとAI(人工知能)の関係性を知る必要があります。近年、これら二つを融合させた「AIoT(AI + IoT)」という言葉が使われるようになりました。
人体に例えるなら、IoT(センサーとネットワーク)は、熱い、痛い、明るいといった現実世界の情報を集める「感覚器官」と「神経」です。対してAIは、集まった情報を一瞬で分析し、どう行動すべきかを決定する「頭脳」です。この二つが結合することで、システムは究極の「自律化」へと進化を遂げます。
この進化のプロセスは、大きく4つの段階(階段)で説明できます。
第1段階は「監視」です。センサーが情報を集め、人間がモニターを見て状況を把握します。判断を下すのは人間です(例:監視カメラの映像を警備員が見る)。
第2段階は「操作」です。監視で得た情報をもとに、人間が遠隔から機械に指示を出します(例:スマホでエアコンを入れる)。
第3段階は「自動(オートメーション)」です。あらかじめ人間が設定した「ルール(閾値)」に従って、機械が自動で動きます。(例:室温が25度を超えたら、自動で冷房をオンにする)。従来のシステムの多くはこの段階にとどまっています。
そして、AIoTがもたらす最終形態が、第4段階の「自律(オートノミー)」です。「自動」が決められたレールの上を走るだけなのに対し、「自律」はシステム自体が周囲の環境の変化を認識し、自ら目的を達成するための最適な行動を「学習し、判断して」動きます。
最も分かりやすい例が「完全自動運転車」です。道路への飛び出し、天候の変化、他の車の予期せぬ動きなど、現実世界で起こりうる全てのパターンをあらかじめルールとしてプログラミングしておくことは不可能です。だからこそ、車に搭載されたAIが、IoTセンサー(カメラやLiDAR)からリアルタイムに入ってくる膨大なデータを瞬時に処理し、過去の学習データと照らし合わせて「今どうすべきか」を自律的に判断し、ハンドルやブレーキを制御します。
これはスマートファクトリー(次世代工場)でも同様です。生産ラインのAIが、部材の遅れや機械の不調を察知し、人間の指示を仰ぐことなく自ら生産計画を引き直し、ロボットの動きを最適化します。
「監視」から始まったIoTは、AIという頭脳を得ることで、人間の介在を必要としない「自律化」の世界へ突入しました。これは、労働力不足の解消だけでなく、人間の処理能力を超えた究極の生産性向上をもたらす、ビジネスの次なる主戦場なのです。
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