ロウエル・ジョージの「Thanks I'll Eat It Here」も紙ジャケCD化してほしかった!
紙ジャケCD化されるのを、ここ4、5年くらいずっと心待ちにしていたアーティストが3組いる。ドクター・ジョン、ライ・クーダー、リトル・フィートの3組だ。一番ロックを聴きまくっていた高校生の頃に出会い、途中ジャズ、ブルース、ソウル、ボサノバなどに寄り道しながらも、未だに時々聴いているアーティストたちである。
そして、その中でも一番待ち望んでいたといってもいいかもしれない、リトル・フィートのアルバムが遂に紙ジャケCD化されることが決まった。しかも、ロウエル・ジョージ在籍時代の8作すべてだ。
正確に言うと、自他共に認めるスライド・ギターフェチである私は、リトル・フィートのファンと言うよりは、ロウエル・ジョージのファンと言った方が正しいかもしれない。それほど、ロウエル・ジョージの弾くギターが好きだ。
というわけで、ロウエル・ジョージが全面に出ている初期の4作、「Little Feat」、「Sailin' Shoes」、「Dixie Chicken」、「Feats Don't Fail Me Now(アメイジング!)」あたりを特に愛聴している。
ただ、今回の紙ジャケCD化については少し不満もある。それは、ロウエル・ジョージ唯一のソロ・アルバムである「Thanks I'll Eat It Here(特別料理)」が対象に入っていないこと。彼の死の直前である、1979年に発売されたこのアルバムは、”ロックの1970年代”の最後を飾るにふさわしい名盤だと思っている。
当時の私は、大学のモダン・ジャズ研究会というサークルに入って、それこそ一日中サックスばかり吹いていた時期で、どちらかと言えば音楽的な関心はロックよりもジャズに移っていた。それでも、渋谷公園通りのディスク・ユニオンで、偶然「Thanks I'll Eat It Here(特別料理)」を見つけ、迷うことなく買ったという記憶がある。
1曲目の「What Do You Want The Girl To D0」が流れ出すと、当時の記憶が甦ってきて涙腺が怪しくなってくる。話が少し脱線してしまった。