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「入れ歯専門の歯医者」が実際の症例と治療、治療に対する考え方を紹介する記事を中心に書いていきます。

歯が引っこみ過ぎているので、新しく入れ歯を作って歯並びを良くした症例

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「歯が引っ込みすぎてるんです」
 そうおっしゃるEさんは50代女性の方です。高額な治療費を自費で払って作った上の総入れ歯は、歯並びに不満が残るものでした。事前の説明もなくいつの間にか入れ歯が出来ていて、着けてみると歯と歯グキが引っ込みすぎてうまく咬めずに悩んでいました。
 ゆるい、咬めない、という症状は通常の総入れ歯であればほんの少し調整することで改善できますが、Eさんのように歯の位置の不整を修理して新たな歯並びを構築するのは大変難しい。そこで保険を適用して新しい入れ歯を作りなおすことにしました。 
 当院ではワックスの床に人工歯を並べて口の中で歯並びを確認する義歯試適と呼ばれる行程を最も大切にしています。入れ歯がいつの間にか作られていた、などということはありません。

 今回のように引っこんでいる歯を前に出して歯グキも厚くしたら、歯科の教科書的な歯並びとはかけ離れた見映えになります。歯科大学の学生実習でこんな歯並びを作ったら確実に不合格です。しかし口の中に合わせてみると上唇がふっくらして若々しいチャーミングな口元になりました。

 義歯試適で良い手応えがあり、技工所に発注した総入れ歯の出来映えは期待通りの物になりました。
「これなら大丈夫です!」
 Eさんは初めて笑顔になりました。

いとう歯科医院ホームページhttps://www.ireba-ito.com

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