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口の中の白変を、大学病院に紹介状を書いて診断してもらったら前癌病変だった症例

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「ほほに白いものができている」
 Yさんは60代女性の方です。痛みはあるような、ないようなハッキリしません。口の中を見て最初は、ほほを咬んだ傷かなと思いました。傷なら1週間くらいで治ります。果たして2週間後に再び見ると白いものの様子は変化ナシ。
 
 このような症例を見ると思い出すことがあります。有名な女優さんが舌ガンになった話です。発見に時間がかかりその間にガンが進行してしまった。幸いにものちに快復したと知ってホッと胸をなでおろしました。

 この女優さんのような病気の可能性もある今回の症例はハッキリと鑑別診断して早期発見することが大事です。

 私のような診療所では診断できないので大学病院へ紹介状を書きました。爆発的に病変が進行するのでレーザーで焼くとか絶対ダメです。仮にガンではなかったとしても「おおごとじゃなくて良かったね」とみんなが胸をなでおろすだけの話。
 大学病院からは数日後に返事が来ました。ガンではありませんがガンになる可能性がある前癌病変の一つ「扁平苔鮮」という診断でした。数ヵ月おきに経過監察して変化を見逃さない態勢を整えることになりました。

いとう歯科医院ホームページhttp://www.ireba-ito.com

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