ザラつきのある金属床入れ歯を、ツルツルに磨いて使えるようにしました。
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Oさん(70代男性)は「入れ歯を口の中に入れていられない」と困っていました。
数十万円はすると思われる金属床の入れ歯です。プラスチックの入れ歯よりも薄く小さくなったはずなのにザラつきが気になって口に入れていられない。試しに私が指先で触ってみると尖りもなく滑らかに感じます。とはいえ、指先の感覚は全く頼りになりません。舌の感覚のほうがずっと鋭敏だからです。
解決法としては、とにかくツルツルピカピカに研磨すること。治療台に付属している口腔内の治療用の小さな切削機器では限界があります。指先で触るとツルツルになるし、何となくツヤも出るのですが鋭敏な舌を納得させるほどの研磨は難しい。
当院では治療用ではなく歯科技工専門の強力なグラインダー(切削機器)を使います。口腔内用の10倍の大口径を持つ円形のブラシに金属用の磨き粉ペーストをたっぷり浸けて一気に磨きあげる。当院のグラインダーは80年以上前から、祖父も父も自分で作った入れ歯を磨いていました。
顔が映るほどピカピカに磨いた入れ歯を入れたOさんは「おおっ、これは全然違う。すごい滑らかです」とおっしゃってくださいました。
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