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「入れ歯専門の歯医者」が実際の症例と治療、治療に対する考え方を紹介する記事を中心に書いていきます。

新品の入れ歯は咬み合わせが高すぎる傾向があります。低く削って痛みを取り除きました。

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「食事ができない」とおっしゃるKさん(70代女性)の悩みは深刻でした。

お会いした瞬間に顔全体がわずかに間延びした印象を受けました。

総入れ歯は上下ともよく合っていて口を開けても不自然さはありません。

普段は痛みもなく話をするのも大丈夫。

しかし問題は食事でした。

噛んだ瞬間に痛みが走り苦痛に顔がゆがむほど。

それ以上は力が入れられないのです。
 
噛んで痛みが出る場合、歯科医は上下の歯の咬み合わせを疑います。
 

そこで鼻と唇と下顎の長さを歯科専用の器具で計測して診断したところ、鼻から唇に比べて唇から下顎が長すぎることが確認できました。

咬み合わせ全体が不自然な高さになっていたのです。

歯科治療は現状を正確に把握することをとても大切にしています。

いとう歯科医院では様々な器具で咬み合わせの高さや角度を計測し数値化しています。

しかし今回は数値に頼る前に「何かおかしいな」と感じて良かったと思いました。

全体が高いことに気づかずに痛いポイントだけを探していたら治らなかったでしょう。

痛みの原因がハッキリしたので奥歯全体の咬み合わせを大胆に削って低くしました。
 

噛んでもらうと、かなりラクになったとのこと。

2~3日様子を見て激痛が消えたことを確認。

さらに数回、微調整をして終了です。

今回のような調整なら保険治療で全てできます。

食事も快適にできるようになったKさんは

「痛みが消えて安心して噛めるようになって食事も美味しくいただけます」と喜んでくださいました。

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