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情報格差などがもたらす情報社会の問題について考える

「光の道」対談を読んで(2)-Twitterはソーシャルデバイドを生み出しているのか?-

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 ソフトバンクの孫正義社長とジャーナリストの佐々木俊尚氏対談が5/13の夜に行われ、その中で、以下の ような発言があった。

いわゆるデジタルデバイドですよね。かつてデジタルデバイドっていうのはコンピュータが触れるかどうか、ネットが使えるかどうかってとこにある種のデバイドがあって、格差が生じるって話だった。それはたしかにいまのiPadとかiPhoneとか、あるいは最近のパソコンとか、使いこなすことに苦労していることはほとんどいなくなってきている。ただし、いま一番起きているデバイドっていのはソーシャルデバイドなんですよ。インターネットというのは実は単なるツールでなくて、人と人が繋がり、そこの何かのやりとりが行わる、そういう権益がどんどん生じてきているのにも関わらず、日本の多くの人は、例えば Twitterはこんなに流行っているにも関わらずしょせん800万人くらいしかいない。残りの9400万なんかはTwitterなんかやってないわけですよね。そういうところに、実はソーシャルなデバイドが生じてきてしまっている、それらをつかこなせない。要するに人と人が繋がるというインターネットの最大の特質をいかしてない人がたくさんいるわけですよね。その人たちにどうやってソーシャルな権益の中に持ち込むかっていうことを本当は考えなければならない。(佐々木氏)

全く同感である。インターネットのインフラ上のメリットは、以下の3点にあると考えている。ただし、インターネットには、リテラシーの問題やコンテンツの問題などが存在しており、インフラのメリットを十分に享受できない人が存在する問題があることは、別途考慮することにする。

  1. 情報が流通して、フラット化すること
  2. 情報が整理され、集合知を生み出すこと
  3. 人と人がつながり、新しい関係を生み出すこと

 「光の道」により、ブロードバンド化されれば、情報の流通量やリッチ化に貢献する可能性は大いにあるだろう。(上記の1と2) ただし、佐々木氏も指摘しているように、3のソーシャルメディアの活用などで、新しい関係を生み出すには、ブロードバンド化は、あまり意味がない。インターネットを提供することで、最低限の基盤は提供できるが、それ以上のことはできないのが現状である。Twitterなどのソーシャルメディアは、リテラシーの高いものにとっては、十分な恩恵を受けることができるツールになっているが、リテラシーが低いものにとっては、ほとんど役に立たないツールになっている。その格差が、ソーシャルデバイドである。ただし、これは、ネット上での話しであって、リアルでのソーシャルデバイドは発生しないと考えている。これは、以前にも、Twitterは情報格差を拡大するのか?で述べた情報格差と話は似ている。 
 つまり、Twitterなどのソーシャルメディアでのデバイド(情報、ソーシャル)は限定的であると考えている。ツールを使いこなせるリテラシーの高さにより、情報やソーシャル(人のつながり)を簡単に迅速に手に入れることが可能にはなるが、別の手段で補完することが可能であり、ソーシャルメディアでのデバイドがそのままデバイドになる訳ではないと考えている。
 最終的には、メディアを使っているかどうか、使えるかどうかではなく、その人が持つ情報を集めるヒューマンスキルがどのぐらいあるかによって、情報格差が決まってくるのだと考えている。インフラの整備やブロードバンド化は、そういった問題までは解決してくれないような気がする。

※発言内容は書き起こし.comから引用しました。ここにて感謝の気持ちを表明します。(一部誤字を訂正しています)

【書き起こし.com】全文:孫正義 vs 佐々木俊尚 徹底討論 「光の道は必要か?」

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