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情報格差などがもたらす情報社会の問題について考える

命に関わるコミュニケーションバリアとは

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医療現場では時々コミュニケーションバリアが命に関わるケースが発生します。

自分自身、息子の出産の際、妻が妊娠高血圧症になってしまい、さらに、息子の首に臍の緒が絡まってしまい心拍数が低下してしまったという親子ともに生命の危機に晒される出産に際し、適切な医療を受けることの十分な説明を得られないまま同意のサインを強いられ、非常に不安になったことを経験しています。幸いにも無事に産まれましたが、今でもその時の不安のことがずっと心残りになっています。

現在、このように聴覚障害を持つ患者と医療従事者との間では、コミュニケーションが十分になされない場合があり、インフォームドコンセントを十分に受けられず、適切な治療を受けられなかったり、薬を誤用したり、受療抑制が起きたりなどして、健康格差につながっている現状があります。時には命に関わるケースも発生したりしています。

そのようなケースを減らすためには、医療従事者の聴覚障害に対する理解を深めていただいた上で、コミュニケーション手段として手話通訳などを用意する必要性を認識していただく必要があります

Yahoo!ニュース特集でも関連する記事が公開されています。

▼【Yahoo!ニュース特集】ろう者が直面する「医療の情報格差」―― 命に関わるコミュニケーションの"壁"

※筆者もYahoo!記者の取材を受けコメントしています。

私の所属しているNPOインフォメーションギャップバスターでは、多くの医療従事者や関係者に理解を深めていただくきっかけとして、今度11月17日(日)に「2019医療通訳シンポジウム in 川崎」を開催し、医療現場でのコミュニケーションバリアを少しでも減らしたいと考えています。

この催しは、札幌、東京、鹿児島の講演者から、それぞれの病院での院内通訳体制の取り組みなどをお話しいただき、"手話通訳者設置病院の増やし方"を皆さまと共に検討し、また提言につなげます。

詳細はこちらをご参照ください。みなさまのご参加をお待ちしております。

▼2019 医療通訳シンポジウム in 川崎 について

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