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ポンコツなコンサルを見抜く魔法の一言とは?

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そもそも世間にコンサルタントと名乗る方はあまたいて、その肩書きに恐れ入ってしまうことは多い。けれど、その仰々しさとは裏腹に、コストの割にパフォーマンスが「期待値以下」のコンサルタントに出会う確率が残念ながら非常に高いのもまた事実だ。

大体からして、コンサルと名乗るのは特に資格も必要ないわけなので自称でなることが出来て、かつ「それっぽい」肩書きなので、こんなに安易で簡便な呼称も他に類を見ない。
それに、一般的に言ってコンサルに支払う対価は得てして高価なので、残念なパフォーマンスであれば、それは膨大な時間を費やして高価すぎる紙やデータ記憶媒体を買ったと同義。これほど無駄なことは無い。

ただし、本当に優秀なコンサルに出会うことが出来れば、その成果は支払う対価と比べようも無いほど有用な存在なこともまた真実なのです。

だからこそ、掲題のように「ポンコツなコンサル」は、とっとと切り捨てるべきだし早く見極める必要があるのだ。

かく言う僕もコンサルタントを名乗ることもあるので、決して他人ゴトのように語ることも出来ないのだけれども・・・

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世の中にはたくさんの種類のコンサルタントが存在する。

「戦略コンサル」と言われる事業の方向性や理念を定義するような上流のコンサルティングや、業務プロセスやマーケティング、ITなど比較的実務・実業務に近いコンサルティングなど。などなどなど。

これらの種別を問わず、通用する魔法の一言とは何なのか。それは

「近い将来に当社がベンチマークする競合はどんなサービスで、それは何故ですか?」

という問いに他ならない。
僕はこの問いに対して「教科書的でなく、かつあいまいさの無い具体的な」答えを言える、または即座に答えられなくても、1週間後にもう一度同じ問いかけをしてみた時にちゃんと答えを返してくれれば恐らく十中八九イケてるコンサルだと言えるでしょう。
では、何故この問いが、魔法の言葉となりえるのか?

それは、コンサルタントという人種は、対象の職務や業務について自らのロジックや手順については、それなりに論理的な構築ができている。けれど、それが顧客の実態や現実をみた上での理論であるかは別であることは言わずもがななことです。
だから、先の問いに答えられるコンサルタントは、自らの思考パターンや思い込みに流されずに、顧客の近い将来の発展をイメージした事業形態をフレキシブルに思考の再構築を行ってくれていると言えるでしょう。

平たく言えば「顧客の立場に寄り添ってよい方向を考えてくれている」ということ。

一般的にコンサルタントの職務は「結果」に対して責任を負わない。責任を負うのは顧客自身だ。だからこそ逆に、顧客のことをどこまで考えているのかが如実に分かりやすい。ゆえに先の魔法の言葉が、本当に顧客のことを考えているのかを知るための、リトマス試験紙となるひとつの手法となるのだ。
当たり前だけれど建前や、正論ばかりあるいは自らの手法に誘導するだけのコンサルでは意味が無い。

とは言え、このマジック・ワードも実際に業務やプロジェクトを共にしなければ、残念ながら問いかけをしても意味がない。なぜなら、初見で顧客の本質なんて分かるわけもないから。

業務やプロジェクトが始まる前に分かることが理想的ではあるけれど、残念ながら少なくとも僕にはその方法は分からないのが正直なところ。
かくいう僕も、プロジェクト開始後にコンサルタントと対立した経験は数多くあるのが正直なところ。

けれど、パフォーマンスを早く見極めることはプロジェクト成功にむけた一助になることは間違いないはず。ですからこの「魔法の言葉」を皆さまの成功のための参考になればと思い、紹介した次第でありまする。

<了>

-正林 俊介-


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