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【サイバーエージェントからのMBOをVoyage Group(旧ECナビ)が発表】

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皆様こんにちは。鈴与シンワート株式会社の正林です。

● ITmedia ニュース「VOYAGE GROUP、サイバーエージェントからMBOで独立 IPO目指す」

という記事を15日に目にして

「なぜ今MBOなのか?」
「なぜIPOにこだわるのか?」

私にはピンときませんでした。サイバーエージェント社藤田社長のブログによれば

● VoyageGroupの宇佐美社長の意向
●『ワンチャンス』狙っていた

などの記述がありますが、ECナビ自体は知名度こそあれ、ECサービスとして市場におけるリーダーというポジションには程遠いでしょう。
MBO実現後のIPO(新規株式上場)を実現したとして「現状であれば」同社のサービス面と株式市場に盛り上がりの無い中でそれほどの大きな資金調達が出来るかは疑問です。

しかしながら「抜本的なてこ入れを行なう必要が生じた」という藤田氏の言葉にあるように、ビジネスモデルや収益構造を大きく変えることになるのでしょう。そしてそれを宇佐美氏はオーナーシップをもって進めていきたかったのだと想像します。
MBOは会社の体力を消耗する。そして短中期的な戦略・目標としてのIPO。これは非常に意欲的なチャレンジです。

今、公開されている情報の範囲で見るにVoyage Groupはグループ会社を多く抱えています。ただし、その実態は「ECナビ」の1コンテンツという
位置づけのように(私には)見えてしまうため、法人化までして事業ポートフォリオを実現できているようには見えにくいと感じます。
今後、海外にも拠点を有していることもありグローバルブランドとして「ECナビ」という名前をVoyageへ統一していくなどの動きはあるかもしれません。しかし、事業としてのオリジナリティとしては別物であるため、先に挙げた点も含めて「構造的な疲労」を大きく変革する機会として捉えているのでしょう。

個人的には「リサーチ系サービス」が面白そうだと思ったりします。従来のモニターによる商品評価などの事業から得た「エンドユーザーへ直接リーチする」というノウハウは何かアレンジして別のものを産み出せそうな気がしたりします。まぁ、当事者では無いですし実態把握も出来ていない状況で、かなり無責任な発言になってしまいますが。

いずれにしても、リスクをとってチャレンジするVoyageGroup社や、中核事業をスピーディーに切り離す判断をしたサイバーエージェント社の姿勢両社ともに応援したいですし、熟慮の上の英断に違いないと思うのです。

<了>

-正林 俊介-



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