【企業は自律的で能動的な人材を欲している】-環境を変える力があって主体性のある人材という-
皆様こんにちわ。鈴与シンワート株式会社の正林です。
いつも軽口なブログばかり書いている私ですが、ちゃんと真面目に仕事していることもあるのです。
そして自分自身はマルチタスク・プレイヤーではあるものの、得意な分野は組織マネジメント、人材マネジメント分野だったりします。
3月15日付けの当社IRにて組織改変を発表しているのですが、これも組織設計、組織案は私が作成したものをベースにFixしたものとなります。
そんなこともあり、当社として「求める人材像についての検討」や「中途採用の選考」を行なったりもしています。そして、当社のみならず他の企業様においても「求める人材」ということに話が及ぶとほぼ100%の方が「自律的に行動の出来る人材」「主体性をもって仕事に向き合える人材」と口を揃えておっしゃいます。
つまり、新社会人の方であっても、すでにビジネスの第一線で活躍されている方であっても「主体性」「自律性」を期待されているわけです。
私は今、たまたま経営に近いところで仕事をしていることもあり、社長や役員への上申前の連結ピン(古い言い方ですが)或いはハブの様な役割を図らずも期待されていたり、自らその役割を買って出ることもあったりします。具体的に言うと
● 上申前の資料等の事前チェックや補足資料を補完する
● 仕事に対する思いや考えを会議、会食などの場で聞き、現場の意見としてのキャッチアップを行い段取りをつける
● 協業パートナー企業様とアライアンス形態や戦略をすり合わせを行ない着地の調整を行なう
などです。こういった形で社内外の色々な方とお話させていただく中で感じるのは、皆が「自分は主体的に前向きにビジネスを捉えている」と考えているということです。しかしながら、自律的で主体性のある方が100%存在するということはありえない訳で、主体性という概念の捉え方にギャップがあるのだと私は考えています。
私が考える主体性がある方というのは以下のような考え、行動規範をもっていると感じます。
● 自らの行動やプランのリスクも認識しその責任を持つ覚悟がある
● 環境や人のせいにせず、前向きに行動しようとする姿勢がある
● 組織や事業のしがらみに捉われることなく、最適なビジネスを俯瞰して捉えている
● 過去の成功に捉われない
● 常に自己批判し成長しようとしており、決して諦めない
● 失敗したときのことをシミュレーションできている
逆に、主体性の捉え方にギャップを感じるのは下記のようなタイプになります。
● 自らの行動やプランを実現できない環境を嘆く
● 自らの行動やプランが実行に移るとき責任やリスクをとる気概がない
● 意見なのか愚痴なのかわからない発言をする
● 自らの成功体験に固執する
● 他者との比較論で語る
どちらも、声大きく自らの考えを主張する訳ですが、ちょっとしたニュアンスや日頃の行動などから、その受け止め方は大きく変わってしまいます。
会社は主体性のある人間を歓迎しています。しかしながら、それは事業環境その会社に有している企業価値、資産などの現実を踏まえた上で導き出した行動でなければなりません。そうでなければ、それはただの独りよがりになってしまうでしょう。
本当に信念を持って、リスクをとる覚悟があれば愚痴や他者との比較論で自らの境遇を語ることは無くなるはずです。(時折、愚痴や弱音がぽろりと出るなんてことはあるかも知れませんが)
不満ばかりを口にする方の多くは、その境遇について環境のせいにしがちです。こういった方に主体性があるとは到底思えません。本当に主体性のある人材は「自らその環境を変える」という信念と力を持った方のことを言うのだと考えます。
少なくとも、声が大きいことを主体性というのでは絶対にない。
そして私も常にそうありたいと思っています。
そのために心がけているのは「信念は曲げない。ただし徹底的に自己批判する。一般論は語らない。」ということ。
例えば「ゆとり世代だから××」「外資系だから××」「日系企業だから××」こういう一般化された定義での議論はそれ以上何かを考察しないと宣言しているように聞こえるから。
当社においても若くして、大きな仕事任される、引き上げられる人材に共通するのは自らが責任感を持って主体的に仕事に取り組んでいる人材です。
企業は自律的で能動的な人材を欲している。そして、絶対にそれを受け入れる器量がある。
私は確信を持ってそう言えるのです。
<了>
-正林 俊介-
ツイート