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会社がなすべき当たり前のこと、人がなすべき当たり前のことでありながら、多くの人ができていないことを、いかに行うかを考えるきっかけになればと思います。高杉晋作の辞世の句でもある「おもしろき こともなき世を おもしろく」をブログ名に、日々普通に起こっている会社や社会での出来事を、いかに考え対応すべきかという視点で書いていきたいと思います。

政治の機能不全の解決策なんてあるのか?

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 コロナ禍の中、日本においては、政治のリーダーシップが不在となり、当然の如く、政策も迷走を続けている。陽性患者が減る要因も、もっぱら国民の意識任せで、政治の方は、緊急事態宣言をするだけで、PCR検査も増やさなければ、病床も増やさない。やったことといえば、オリンピックを開催し、国民の気持ちを切らせるという、どうにもならないことしかしない。全く何もしないと言うよりも、足を引っ張っていると言っていい状況となっている。

 内閣が無能さを晒している中、頼りになるのは国会なのだが、野党が「国会を開け」と言っても、開く気もない。このままだと、国会を開くとすれば、解散のときだろう。与党の国会責任者も、「何を話すのか?話す内容がない」などと言いだす始末。これだけコロナが長引いて、国民生活が疲弊しているのに、話すことがないなどとよく言えたものだと思う。国会議員になぜなったのかを問いたくなる。与党国会議員は皆、同じ考え方なのだろうか?誰か声をあげないのか?ついでに言うと、野党も野党で、こんな政権奪取の機会はなかなかないのに、コロナを鎮静化させるための政策も何も出てこない。これでは、再び政権を取る機会など永遠に来ないだろう。

 憲法53条というものがある。

「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」

 野党がこの条文に基づき、国会招集の要求をしたが、内閣及び与党は完全無視。まさに憲法違反と言っていい。ちなみに、自民党が平成24年に発表している憲法改正法案では、国会招集の要求があれば、「20日以内に臨時国会が招集されなければならない」としている。自分の出した法案にも後ろ向きな政党を、国民が信じることができるだろうか?

 ということで、内閣は機能不全、国会も機能不全。ドイツやニュージーランド、台湾が羨ましくなる今日この頃です。こういう話をすると、「すぐに日本から出て行け」という輩がいますが、そんな低レベルな頭では何も解決しないのです。今、解決策は、国民が声をあげること、選挙で無能な政治家を落選させることぐらいです。幸いなことに、SNSの発達で国民の声は為政者に届きやすくなっています。最後の手段は、国民全員で、海外に引っ越すぐらいしか方法はありません。。。残念。

 「加治隆介の議」という政治漫画がある。主人公の加治隆介の父が遺した言葉がある。

 「個人を超えて、自分の選挙区を超えて、日本国を超えて、世界的なスケールでの『人類の幸福』の実現こそが、我々政治家の取り組むべき最大の命題である」

 この言葉を、政治家全員に考えて欲しいと思う。

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