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会社がなすべき当たり前のこと、人がなすべき当たり前のことでありながら、多くの人ができていないことを、いかに行うかを考えるきっかけになればと思います。高杉晋作の辞世の句でもある「おもしろき こともなき世を おもしろく」をブログ名に、日々普通に起こっている会社や社会での出来事を、いかに考え対応すべきかという視点で書いていきたいと思います。

"マナーができれば普通以上"~お礼編~

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マナーというものは、
会社に入ったときに、研修として、大抵の人は半日ぐらいかけて教えられます。
名刺の配り方や会議での席、お茶の汲み方、電話の取り方・・・
そんなものは、新人研修が終わって配属が決まると、
大半は忘れてしまうようです。
一年も働いて、会社というものに慣れてしまうと、90%以上は忘れてしまいます。
マナーなどその程度の扱いです。

あたかも、国会議員が選挙に当選した瞬間に、公約の大半は忘れ、
国会に登院するときには、ほとんど忘れてしまうかのようです。

結果として、マナーができている人は、
社会人ではかなり少ないと思われます。

会社が、体育会系ベンチャー企業のように、
徹底したマナーを日常的に指導しているなど、
マナーに厳しい環境にいれば、別ですが、
並列的でアットホームな環境が好まれる昨今では、なかなか希少な環境です。

私は昔、それはそれは厳しいベンチャー企業にいたのですが、
昔の同僚と飲むと、鍛えられた人とそうではない人の差は、すぐにわかります。
元ベンチャー企業で鍛えられた人と飲んだ次の日には、必ずメールが来ています。

「昨日貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
また、ぜひ、ご一緒させてください」

などと言った内容です。

そうではない企業の人間と行くと、
(必ずしも全員ではないですが)そうはなりません。
そう、メールでお礼するどころか、次の日に会っても何も言わない輩さえいます。
そういう輩とは私は二度と飲みに行くことはありません。

面白いことが書かれていました。

『ごちそうしてもらった次の日、
平社員では、90%がメールすらしない
部長でも、80%の人がお礼を言わない
役員は、100%朝7時にお礼メールが来る』

とのことです。
このパーセンテージの是非はよくわかりませんが、私の感覚でもこんな感じです。
私が飲みに行く人はもちろん、役員クラスの方も多いのですが、
そうではない人も結構います。
しかし、きちんとお礼メールを送ってくる人のほとんどは、
数年後必ず何らかの肩書きを持っています。

この「お礼」でさらに押さえたいポイントは、
たとえ奢ってもらったということわけではなく、割り勘だったとしても、
お礼はするべきだということです。
それは、貴重な時間を割いて付き合ってくれたということに対するお礼です。
また、会社の経費など本人がお金を出したわけではないという場合も、
会社の社員がたくさん参加する飲み会の場合も同様です。

お礼などというのは、人としての基本に過ぎません。
お礼をすべきかどうかという議論ではなく、
当たり前のことに過ぎないのです。
しかし、これがきちんとできない人が多いということは、
もし、きちんとできれば、普通以上の人となります。
この人はできた人だ!仕事ができる!と思われる存在となります。

嘆かわしい社会になりつつありますが、
こういう『礼』をいうものを大事にする社会でありたいものです。

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