視点が低いことと高いことの違い 項羽と劉邦の事例 ~視点の研究8~
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これまで6つの事例を書いてきたが、
すべてに共通することは、わかり易い言葉で言えば、
「木をみて森を見ず」
ということである。
中国の秦の時代の末期のこと、
項羽と劉邦という2人の英雄が、
秦の後の時代を運営するのはどちらかという戦いを繰り広げていた。
項羽というのは、戦争が凄まじくつよかった。
劉邦はことごとく負けていた。
しかし、最後の最後に勝利して漢という国家を作り、皇帝になった。
99敗しても最後の最後に勝てば勝利する。
どれだけ、小さな戦場で負けても、
ここ一番の大局的な勝利をすれば、勝ちなのである。
これも中国での話だ。
春秋戦国時代のことで、
そのころは秦楚趙魏韓斉という6大国がしのぎを削っていた。
斉が戦争では最も弱いと言われていた。
あるとき、斉が他の国に攻めこまれ、敗色濃厚となった。
どの局地戦でもすべて負けていたが、
外交という手段で、相手の兵を下げさせたことがあった。
これも、局地戦では負けても、大局では勝った事例である。
どんなに小さなことだけを見ても、
全体がみれなければ、上の2つの事例と同じことが起こりうる。
また、これまで書いてきた6つの事例のようなことが起こりうる。
視点が低く、小さなことしか見えないということがどういうことか、
を理解してもらえただろうか?
視点が高く、全体像が見えるということが、
どれだけ優位にことを運べるのか、理解してもらえただろうか?
次回より、どうやったら、視点を高くできるのかということを考えていきたいと思う。
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