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トランプ暗殺事件は憎悪・暴力の悪化に? 荒れる米国社会

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トランプ元大統領の暗殺未遂事件が起きました。様々な報道がされています(これはトランプに有利に働くとか、それは不謹慎だとか)が、小生が個人的に最も懸念するのは、すでに始まっている憎悪→暴力、暴力→憎悪が米国社会でさらに悪化(顕在化)することです。

米国の友人からは、この事件の前にもFBIが政治関係の暴力を察知して未然に防いだ例がいろいろありと聞いていました。すると大統領選挙後には誰が勝っても社会で憎悪・暴力が悪化(顕在化)すると懸念していました。

トランプ元大統領の暗殺未遂事件について、共和党の一部からは民主党があおったという声が上がっています。民主党からすれば議会襲撃などトランプ/共和党がそれを言うか、となるでしょう。それに大統領候補者の選択で民主党は混とんとしているので、本件への発言への統制が不十分なことも考えられます。

市民レベルでも言い合いは起こるでしょう。また、本事件にインスパイアーされて行動を起こす人が出るかもしれません。

つまり、トランプ暗殺事件は憎悪・暴力の悪化を加速するトリガー(引き金)になる可能性があります。大統領選挙前にまた何かあるかもしれませんし、大統領選挙後がさらに問題になる可能性があります。

また、本事件に限らずですが、米国の友人によると、実行者がどういうグループなのか、どんな属性なのか、よくわからない、あるいは分散しているのが厄介さを高めているとのこと。(トランプ元大統領の暗殺未遂事件の実行犯の素性は20歳男性、共和党員の投票登録、21年に民主党系団体に$15寄付、くらいしか現時点では分かりません)。

民主と共和の分断ですが、共和党支持者のデモグラフィック(属性)は、この十年ほどで変化しているそうで、固定していないのがまた難しさを加えているかと。

米国には大学院や仕事でお世話になり、感謝しているので、荒れる米国社会とならないよう願います。(本件とは別ですが、サンフランシスコの荒廃は残念)

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