オルタナティブ・ブログ > パースペクティブ・アイ >

IT/PCを中心に様々な話題を振り返ることで未来を考える

BBC発売のBD版「こうもり」は本当に素晴らしい

»

 先月がものすごく忙しかったこともあって、今月頭にはいくつかのエンターテイメントを楽しんでいます。
 先週末、池袋の東京芸術劇場・中ホールで開催中の京劇「ムーラン」を見てきました。元々、オペラやミュージカルは大好きなのですが、中国独特の楽器による生演奏や歌は新鮮で、これはこれで楽しめました。ストーリーはシンプルですが、生身で俳優が演じるアクションはなかなかの迫力。
 ただ、京劇の歴史的背景や他の中国演劇との違いなどを勉強していけば、もっと楽しめたのかなぁと少しだけ後悔。池袋は我が家からとても近いので、次回、またやってきた時には再挑戦してみよう。

 一方、昨日は東京ミッドタウンのビルボードライブ東京で、チャカ・カーンのライブ初日。そりゃぁ、ノリノリになるだろうと思ってはいましたが、舞台のほぼ真ん中、一番前というロケーションだったため、夫婦揃って周りの見知らぬ人たちによってほぼ"強制ノリノリ"状態にさせられてしまいました。
 しかしもう若くはない。1時間半もハイなノリノリ状態が続いたこともあって、帰宅して早々、腰痛が酷くなってしまった....。う~ん、週一のテニスを週二に増やすか?

 チャカのデビューは1973年でルーファスというバンドで活躍していたそうですが、僕なんかの年代はルーファス解散直前の曲「Ai'nt Nobody」がファーストコンタクト。ダンス映画のBreakinを観たときに、この曲が使われていて、そのときに初めてチャカの名前を知りました。ええと、確か私が13歳の時だったかと。
 そんなわけでチャカのコンサートは、ものすごく幅広い年齢層の客が入っていて、(さすがにチケット代が高いので20台前半はあまりいませんでしたが)20代から、おそらく60歳前後と思しきオジサマまで、混沌とした風景ながら同じ曲で同じように盛り上がって踊りながら大合唱という、なかなか得難い体験をさせてもらいました。ちなみに60歳前後と思しきオジサマは、1曲目からアンコールまで、一貫して立ち上がって踊りまくり。スゴイ体力です。見習いたい。
 そんなわけで腰を悪くしつつ、しかしタップリ元気をもらったチャカのライブ。最高に楽しめました(なお、チケットは全日程完売だそうです)。

 京劇にR&Bという妙な組み合わせですが、週末にもうひとつ楽しんだのが、Blu-ray Discのオペラ。UKでBBCがモーツァルト・魔笛と、ヨハン・シュトラウスIIのこうもり(こちらは正確にはオペレッタ)、それにバレエですが真夏の夜の夢なんかも発売していたのは知っていたのですが、UKの映像ソフトはすごく値段が高い(感覚的には米国の2倍か、あるいはそれ以上)。なのでこちらで米国版を頼んでいました。
 それが届いたのが先週の金曜日。さっそく日曜日に観たんですが、特に"こうもり"はサイコーです。クラシックファンでBDを再生できる環境を持っている人は、100%買った方がいい。歌手がちょっと落ちる気もしますが、ユロフスキ指揮によるオケの演奏や演出、そして何より24ビット48kHzのリニアPCMサラウンド音声の録音品質がと~ってもイイ。上記のページには、こうもりの音声仕様がサラウンド時にDolby Digitalであると書かれていますが、実際には24ビットリニアPCMです。
 3つを比較すると、スペック面で言うとこうもり以外は16ビットという違いがありますが、それよりも録音の質(良し悪しではなく、質感)が違うという印象。こうもりが鮮度感タップリにホールの雰囲気を詰め込んでいるのに対して、魔笛はややナローレンジ。ただ声の質感はソフトで聴きやすいといったところでしょうか。真夏の夜の夢は、音に関しては可もなく不可もなく至極普通。
 とはいえ、商業パッケージレベルの画質でオペラやバレエを観ることができることが、これほど素晴らしい体験だとは。こんなソフトが買えるようになったことを素直に喜びたい。

Comment(0)