プロジェクトの成否を握るトライアングルと、現場リーダーがほんとにほしいスキル プロジェクトマネジメント実践講座2日目レポート
週末の土曜日(25日)はプロジェクトマネジメント実践講座の2日目でした。
2日目のテーマは「チームビルディングと進捗管理」です。プロジェクトマネジメントの本丸といったところですね。
参加いただいている方も、
- ファシリティマネジメント
- システム開発
- 金融
- メカ系
と、さまざまな業種から参加いただいています。
プロジェクトの生産性と品質は、「プロセス」「人」「技術」の3つのトライアングルが握るといわれています。この3つに同時に気を配らないといけないのが、プロジェクトマネジメントのむずかしいところでもあり、醍醐味でもあります。
実践講座の1回目は「プロセス」がメインテーマだったわけですが、そのプロセスは一体だれが実行するのかというと、「人」なんですね。プロジェクトが成功するかどうかには、人の要素が大きく影響するわけです。
※上の写真は昼休み中にも関わらず、お配りした「強み・役割マトリクス」を熱心に作られている受講者の方です。
さらに、プロジェクトリーダーは、人の要素に対処しながらプロジェクトの現実とも戦っていかなくてはなりません。ここでむずかしいのが、「どうやって現実をつかむのか?」ということです。進捗率が現実を表していないことは、みなさんよくご存知のはずです。
計画と実績がずれてくると、上のほうから「計画を早く修正しろ」といってくる。計画を修正しているあいだに、またズレていく。そんなことをしているうちに、ほんとうにやらないといけないことにかける時間がなくなってしまう。
現場のプロジェクトリーダー、プロジェクトマネジャーがほしいのは、
- この数字さえ見れば大丈夫!という数値指標
- 頻繁に修正しなくてすむ計画の立て方
- メンバーの時間をとらない進捗管理の方法
なんです。
そこで、2日目は「チームデザインと進捗管理」をテーマとして、現場の現実をふまえて、機能する方法とツールをお伝えしました。
参加いただいた方からも質問がありましたが、”セオリー”とはちがっているところもあります。「あるべき論」ではないんですね。現場はセオリー通りには動いてくれません。実際、現場はどう動いているのかという現実に対処するための方法論です。
2日目のカリキュラムはこんな感じです。
メンバーのヤル気を高める<モチベーションマネジメント>
- リーダーとメンバーではモチベーションの素がちがう
- モチベーションの3つの素
- 達成感を上げる方法
- 成長への期待を上げる方法
- 仕事そのものが報酬になるには
- メンバーのヤル気を削ぐ、リーダーの「ベカラズ集」
チームを育てる<チームビルディング>
- パフォーマンスの高いチームを育てる条件
- チームに必要な7つの役割
- 機能するチームがたどる4つの成長段階
- 成長段階ごとに変化するリーダーシップスタイル
プロジェクトの現実をつかむ<進捗管理>
- 従来の計画の立て方の問題点
- プロジェクトの完了時期の確率
- プロセスベースのプロジェクト管理プロセス
- プロジェクトを遅らせる3つの人間行動
- バッファマネジメント
モニタリングシートでプロジェクトを可視化する
- 不確実性を減らしながら、衝撃に備えるアプローチ
- 見積りの精度を上げながら、しかも計画の更新頻度を少なくするモニタリングシート
- モニタリングシートのつくり方
- 工数見積りの考え方と方法
- プロジェクトの現実を知る5つの数字
- トラブルの予兆をつかむフィードフォワードの視点と対処方法
現在、2013年度 第2期の募集をしています。少人数制のため10名限定ですので、検討されている方はお早めにお申し込みください。
ちなみにお昼休みはみんなでお弁当を食べます。写真は金兵衛の「トラウトサーモンの生姜醤油焼き」おいしかった!