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プロセス、戦略、人間学の視点からプロジェクトを眺めます。

2000円のハンバーガーは売れるか?

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こんにちは、プロセスデザインエージェントの芝本秀徳です。
きょうは「強みと弱み」についてです。

■ 弱みだけ知っても成長はない
プロセスを改善するときには、まず現状の分析から入ります。

現状の分析をするときには、どうしても「弱点」に目がいきがちです。「いま、何ができていないのか」「どこが弱いのか」の分析ももちろん必要ですが、それだけではビジネスにはなりません。いくら弱点を克服しても、お客様の価値には結びつかないからです。

価値は「強み」を活かして、はじめて生み出すことができます。他社と同じものを、同じように作っても、差別化もできず、お客様が喜ぶものは提供できないのです。

プロセスを改善するときにも、弱点だけではなく、「強み」を知らなければなりません。「何が成功しているのか」「他社とくらべて強いところはどこか」を知り、

なぜ、うまくいっているのか?

を知ることがとても大事なのです。

なぜなら、成功している理由がわかれば、それを強化し、強みを強化することができるからです。「なんとなくできている」だけでは、強みの強化のしようがないのです。

■ 克服するべき弱み、放っておくべき弱み
企業であっても、人であっても、弱みがないということはあり得ません。かならず弱みがあります。しかし、克服すべき弱みと、そうではない弱みがあることを知っておく必要があります。

ファーストフードチェーンを例にとってみましょう。

ファーストフードチェーンは、「速く、安く、納得できる味」を提供することに強みがあります。しかし、そこには「高級さ」はありません。高級さを求めるなら、レストランに行かなければなりません。

ここで、高級さがないことを「弱み」だと考えてしまうとおかしな話になります。たとえば2000円、3000円もするような「高級ハンバーガー」を提供したとしましょう。はじめは物珍しさで買う人もいるかもしれませんが、すぐに売れなくなります。お客様がファーストフードに求めているのは「高級さ」ではないからです。つまり、「高級さがない」ということは弱みではなく、特徴にすぎないということです。

一方、克服しなければならない弱みとは、「強み」の発揮を邪魔する要素です。ファーストフードで言えば、「速く、安く、納得できる味」を提供することを妨げる要素のことです。商品の提供を送らせる要素、商品のコストを上げる要素、味や鮮度を落とす要素には、取り組む必要があります。

■ 人もプロセスも「強み」に着目する
同じように、プロセスも人も、弱みにばかり注目していてもしょうがないのです。「できていること」「強み」に注目し、それをさらに強化するのです。

プロセスであれば、「うまくいっていること」を探し、「なぜ、うまくいっているか」を分析します。このとき「○○さんがいるから」と、特定の人物に依存した理由が出てくるかもしれません。しかし、そこで分析を止めずに「○○さんがいることで、なぜうまくいくのか」を分析して、それを仕組み化するのです。ここまでやって、はじめて組織としてのプロセスがレベルアップします。

人を育てるときも同じです。その人の「強み」は何なのかを見つけてやり、その自覚を持たせる。「あなたはここが強いんですよ」と教えてあげなければ、本人に自覚がないことが多いからです。自覚することで、強みを伸ばすことができるのです。

私がプロジェクトマネジャーとして、チームのメンバーによく言ったことは、「◯◯さんの強みはこれです。弱みは気にしなくていい。ただし強みを強みとして発揮するために、これは克服したほうがいい」ということでした。

プロセスも人も、改善の目的は、弱みをなくすことではなく、成果を上げるためだということを忘れてはいけません。なによりも、全体としてのアウトプットを最大化すること。それが改善の目的です。



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