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HRD(人材の育成、教育研修)の現場から、気づいたこと、アイデアを発信します。初めて人材育成や教育担当になった方でも、わかりやすく、取り組みやすい情報提供を目指します。特に、20代~30代を元気にしたいご担当者様、是非このブログにご参加ください。

リモート環境で、部下の成果を引き出す、シンプルな方法

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マネジャー、リーダーを対象に6月からスタートし9月末まで、月に1回2時間のフォローアップを行っている「コミュニケーション・マネジメント」セミナー。
現在、8名様にご参加いただいています。

「コミュニケーション・マネジメント」セミナーでは、セミナー後の取り組みとして、部下から報告を受けた時に次のことを都度箇条書きで記録してもらっています。
〔都度記入〕
 ①報告者名
 ②担当業務
 ③報告を受けた内容
 ④部下が「やったこと」
この記録をもとに、ひと月の活動を総括し次の2つを記載します。
〔月ごとに総括〕
 ⑤部下が出来たこと
 ⑥今後の課題(部下にとって、部署にとって)

セミナーでは、参加者が記録したものを共有しながら気づいたことを確認していくのですが、皆さん共通し、次の3つのことに気づきがあったと話されていました。
1)部下とコミュニケーションを取っているつもりでいたものの、内容が進捗確認レベルでとどまっていて、部下から情報が引き出せていなかった
2)箇条書きでも、部下それぞれの傾向がわかることが、わかった
3)何か問題があると、その場その場で対応しているが、ひと月まとめて振り返ると、起きている問題には、もう少し掘り下げる必要がある面があることが感じられた

評価や目標設定面談を通じ、信頼関係を築く
また、講師からは次のことをフィードバックしています。

記録がないと感覚的に部下を評価しがちになるが、記録があると、それをもとに部下と確認しながら評価の面談ができるので、納得を得られる。
部下自身も、自分の考え方や行動の傾向がつかめるので、自身の課題がわかり、目標設定しやすくなる。

組織からの評価は、組織全体のバランスを見て評価せざるを得ないが、上司からの評価として、それぞれの働きぶりを見ていることが伝わるので、信頼関係が築きやすくなる。
もちろん、人間同士なので相性の問題もある。けれども、上司として公平に見る努力をするのとしないのでは大きな違いがある。

シンプルな「記録」の効果
マネジャーやリーダーの様子を見て、今から15年前、ある企業様とOJTの効果を高めるために、次のような取り組みを試験的に行ったことを思い出しました。

当時はまだ今ほどモバイル環境が整っていなかったため、FAXを活用した取り組みでした。

その取り組みは、約20人に、1週間の業務記録をFAXで週1回送ってもらうというものでした。記録は、日付、当日のタスク、タスクの評価(〇、△、×)、評価の理由、翌週に向けて意識すること、です。

スタートして2週間、送られてくるFAXの内容から感じられたのは「面倒くさいなぁ」という雰囲気でした。

しかし3週間目から、それぞれ記述内容に変化がありました。生産性が改善したり、特に、お客様や関係者と良好に物事が進むことに、手応えを感じる記述が増えていました。このような良好な変化は、それまでの評価(優績な人とそうでない人)に関係なくあり、全員がそれぞれ、取り組む前と後では仕事の質に改善が見られました。

取り組んだ人も、記録することを推進したご担当者も、思った以上の効果に驚いていました。

リモートだからこそ
話を現在開催しているセミナーに戻すと、部下や後輩の報告を一定期間記録していくことは、その場その場のコミュニケーションではわかりにくい問題や課題の糸口が見つけやすい、ということでした。

特に、リモート環境下で、相手の様子が見えにくく、的を射た指導もしにくい状況です。そのような時に、記録をもとにすることは、客観的に話をするためにも有効だと思います。

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