社内ワークショップ ビジネスゲーム 〜利益率が高ければ儲かるの?〜
思いのほか、社内より社外からの反響が多いこのワークショップ/ビジネスゲームだが、先週末、社内にて本戦として実施した。奇しくも、前回は、入社式間もない新人社員が、同日の定時後には早々と最優秀経営者賞となり、今回は、同新人社員の部内歓迎会の日と重なった。気合いの入る前回優勝者に、「今回は勝ちに行きます!」と宣言したリーダーとの対決となった。また、前回は参加できなかった弊社代表や、今回から参加するメンバーもいた。個人的には、もっと多くのメンバーに参加してもらえればと思うが、当然のことながら業務優先である。
あらためて、軽くビジネスゲームについて触れるが、私は、仮想の経営体験から得る様々な知見を通じて、実務に対して改めて向き合う気付きの機会と位置づけている。今回のゲームは、商品を仕入れて、値付けをして販売するゲームである。
若干、修正を加えて、「価格」、「仕入れ」、「広告費」に加えて、今回は、従業員の「教育費」を設けた。広告費や教育費についての仕掛けは、後日、あらためて触れたい。
ゲームの概要については、以前のブログを見てください。
こちら
・ 技術者のためのビジネスゲーム 〜社内ワークショップで経営体験〜
・ 社内ワークショップ・ビジネスゲーム 〜儲かるってどういうこと?〜
お約束だが、説明書を読まないタイプの参加者(どちらかというと私もその手だが)もいれば、しっかり資料も読んで準備万端のメンバーもいた。
ゲームを開始すると、序盤は、前回の最優秀経営者となった新人社員が一歩リードとなった。私はコントローラー側のため、全員の経営意思決定を都度モニタリングできる立場にあるので、各社の意思決定は見ていて面白い。
少し、気がついた点としては、価格を高めに設定する傾向が見られた。これについても、ちょっと後日考察してみたい。
中盤にて、一度、ゲームを止めて、経常利益や売上高の推移のグラフをプレーヤー(各社経営者)に発表した。コントローラー側では、各社の財務諸表の一覧を表示できるようにしてあるので、ブラウザからコピーしてエクセルなど表計算のツールにコピペして、グラフ機能を使えば直ぐに表示できる。
仕切り直しで、各社の後半戦の経営が進む。ここで、あるプレーヤーが抜きん出てきた。市場拡大にあわせて利益を着実に積み重ね、数期で逆転し、その後、ほぼ独走状態となった。最終的には、同 tomoki 社が最優秀経営者賞を獲得した。
さて、このビジネスゲームは、「楽しいね」では、終わらない。終わりにしてはもったいないのである。
なぜ、優勝した会社(プレーヤー)は強かったのか? なぜ、負けたのか? また、優勝したプレーヤーに勝つためにはどうすればよいのか?など、考えることに本当の価値がある(と私は勝手に思っている)。
つまり、今回のビジネスゲームの最大の目的は、企業の財務分析にあり、ゲームはその「データ取り」なのである。
多くの方(特に、営業担当者)が耳にし、口にする利益率がある。
「○○はさぁ〜、利益率が△△じゃん!」
今回のゲームのデータから、各社の利益率を出してみる。まず、売上高総利益率(つまり、売上に対する粗利)を毎期ならべてみると、優勝した会社の利益率は、必ずしも毎期トップではない。
最下位の期もあり、少なくとも、他社に抜きん出ているとは言えないだろう。なぜ、この会社は強かったのか?そもそも、売上高総利益率は、ビジネスのパフォーマンスを示すのか? 自分たちが口にし、耳にする「利益率」のことをどれだけ知っているのだろうか?
これらについて、少しずつ、触れて行きたい。
このビジネスゲームですが、新人のみならず中堅社員の方々への研修には面白いと思っています。
ご興味がある方がいれば、貴社に伺っての実演も可能です。無論、研修費など頂こう等とは思っておりません。もし、ご興味があれば、まずは、コメントなどに書き込みなど頂けると幸いです。お問い合せも頂いているので、どこか場所を見つけて、希望される方に参加いただけるような機会も検討させていただきます。何卒、よろしくお願いします。