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『ザッポス伝説』 〜初めての電子書籍と「SUCCESs」の意外性〜

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 正月休みも、長男がサンタさんからもらったベイブレードで対決するくらいしかすることもない。しかし、正月早々、おじいちゃんに買ってもらったらしい「ヘルケルベスク」なる新型のベイブレードのあまりの強さに、歯が立たたず、お父さんとしては、やる気も喪失気味。
 そんな時には、溜まっていた本を読むしかない。

 お会いしたことはないが、オルタナブロガーでいらっしゃる本荘さんが監訳された本『ザッポス伝説』を、ipod touch で読んでみた。これまでに、電子書籍は、数冊読んでみたが、400頁を超える大作は初めてである。正直、社内でも、アンチ電子書籍派の私にて、媒体としての抵抗もありながら、読み進めた。

 まず、感じた事は、1画面中に表示される文字数(1行の文字数と1頁の行数)が少なく、頁をこまめにめくるのが少々煩雑さを感じた。また、同時に、文章の構成をざっくり意識しながらサラサラ読み進めるには、やはり画面中(視野中)に捉える分少量はもう少し多くないと、テンポよく読み進めない。我ながら、ipod touch の設定に不慣れであり、設定が変更できることが分かるまで、少々時間がかかった。設定を、文字サイズを12、行間を2にしたところ、22行/33文字程度の表示となり、全頁数でも、388頁と実際の本と同等程度のレイアウトになったようだ。以降、比較的サラサラ読み進めた。自分としては、多少、文章の構成前後がささっと確認できないとストンと落ちないのである。(多分、頭が悪いのであろう。)

 詳細については触れないが、「「ワォ!」という驚きの体験と届ける」について、狩野モデルの魅力的品質の関係を感じた。顧客の期待品質を遥かに超える知覚品質の提供こそ、「ワォ」の源泉である。私の父が体験した「ワォ!」や妻が体験した「ワォ!」については、以前のブログでも触れている。

 「ワォ」が口コミ(WOM:Word Of Mouth)のドライブとされている。ダン・ハースとチップ・ハースの『アイディアのちから』で、記憶に焼き付くアイディアの6原則を思い出した。

 「SUCCESs」とされるその原則は、「単純明快で、意外性があり、具体的で、信頼性があって、感情に訴える物語」とされ、「Siimple Unexpected Concrete Credentialed Emotional Story」とされている。
 名目に限定/拘束されることなく、サービス提供者のストーリーを貫き通す意外性について、同著でも、また、『ザッポス伝説でも』触れている、『ビジョナリー・カンパニー』の「ノードストローム」の事例を挙げて紹介している。午前中にシャツに購入した際に、「午後に需要な会議がある」と話すと、その店員は新品のシャツに、その場でアイロンをかけてくれたとされるエピソードである。

 「ワォ!」は、記憶に焼き付く意外性を持って、WOMを加速させる。「ワォ!」は意図して起こせるものではなく、むしろ、純粋な気持ちの現れではないであろうか?

 純粋な気持ちをもった子供からのさり気ない一言に、「ワォ!」を感じることもある。企業/組織の文化から、「ワォ!」の源泉を育てることも考えたいと思う。少なくとも、妻と子供達とは、「ワォ!」な関係でありたいと思う。

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