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震災後に日本人は変わったか?

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 はじめまして。株式会社ACCUENT代表取締役社長の赤沼悠介と申します。

 実は私、東日本大震災直後の4月1日に起業していて、非常に不安な気持ちいっぱいの中、毎日を過ごしてしておりました。しかし、意外にもこの大震災は私の事業にマイナスの影響ばかりではありませんでした。それは、多くの日本企業がこの震災をきっかけに海外へ本気で目を向け始めている動きが活発化しているからにほかなりません。

 私の会社は海外進出を行っている会社、もしくは、海外進出しようとしている会社に対して在日外国人をリサーチモニター(アンケート等に回答する人)として提供する事業を行っているのですが、その問い合わせが以前よりも明らかに増えているのです。

 これからの日本市場は、人口が減少し税金が上昇しさらに縮小していくことが間違いない状況の中、当然のように日本企業は海外進出を加速させています。しかし、私からすれば「やっときたか」という印象です。日本企業は明らかに出遅れてしまっていると言うと「意外」と思われる方も多いと思います。

 みなさんの中には、日本企業はだいぶ海外進出が進んでいると思っているかもしれませんが、世界的に見れば日本企業は海外進出が特に進んでいる国というわけではありません。どちらかというと、出遅れている国に入るくらいです。だいぶ前から日本市場が縮小していくことが確実視されていたにもかかわらず、日本企業はずっと手をこまねいていました。

 世界がどんどんグローバル化していく中で、日本人はこう言ってきたのではないでしょうか?

『景気が回復してくれば、色々と出来るんだけどな~』

 この言葉の中には、日本市場の中でしか考えていないこと、海外市場に関しては全く見当していないこと、そして、何よりも自分たちで何とかしようという積極性が全く感じられません。
 どんなに優秀な能力を持っていたとしても、どんなことも強い意志がなければ何も成し遂げられないように、この現状を何とか自分たちの力で変えていこうとすらしないのであれば、何も変わるはずもありません。

 しかし、私たち日本人は、もっと変わらなければならない状況に追い詰められているのではないでしょうか。

 私は、この東日本大震災が日本人に変化をもたらすと期待してなりません。




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