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『まさにベンチャーはアドベンチャー』取引先のベンチャー経営者がいつも私に言っていました。傍から見れば楽しそうでほほえましくも、当事者はみな真剣。そんなベンチャーで発生するさまざまな出来事、珍事、事故…などを真面目につづっていきたいと思います。

地方ベンチャーの人材不足〜福岡はベンチャー起業家にとっては日本一の環境が整っています、人材採用面を除けば〜

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先日、福岡にてベンチャー起業家に講演する機会がありましたが、40歳の高島宗一郎福岡市長を中心にした福岡市の官民挙げたベンチャー支援に感銘しました。

象徴的なのが、天神(福岡市の中心地)に、ベンチャー起業家・起業を志す人を無料で支援をする場として開設された、福岡市スタートアップカフェ(http://www.startupcafe.jp/about/index.html)です。この運営コストは福岡市が負担しています。

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福岡市スタートアップカフェ

福岡市スタートアップカフェは、TSUTAYA BOOK STORE TENJINの3Fに設置され、同店で扱われる3万点の本を持ち込んで起業に必要な知識を手軽に調べることができます。

何と行っても最大の特徴は、ベンチャー起業家・起業を志す方にとって、心強いアドバイスが「攻め」と「守り」の両面で貰えることです、もちろん無料でしかも予約も要らないそうです。

「攻め」の面では、ビジネスの具体化、資金調達、ビジネスモデル構築、マーケティング等について、専門のコンシェルジュの方々が、親身に相談にのり、アドバイスをして貰えます。昨年10月にOPENした福岡市スタートアップカフェでは、1カ月に伸べ100件を超える相談がなされているそうです。

一方、「守り」の面では、スタートアップカフェ内にある、FECC(福岡市雇用労働相談センター:http://fukuoka-ecc.jp/)がその役目を果たしています、FECCには弁護士が常駐しており、弁護士がベンチャー起業家等からの雇用等に関する相談に対して、親身に対応してくれます、これほど気軽に弁護士に相談できる場は見たことがありません。昨年11月にOPENした福岡市スタートアップカフェでは、伸べ100件を越える相談がよせられているそうです。

福岡市スタートアップカフェのように、ベンチャー起業家にとって、「攻め」と「守り」の両面を強化できる場は、他の地域ではなかなか見られるものではなく、大変素晴らしいと感じました。

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最大の特徴は10時から22時まで在駐するコンシェルジュ。

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FECCで弁護士と無料相談する起業家

また、ベンチャー起業家やベンチャーを支援している専門家等を呼んだセミナーも多数開催されており、先端ビジネスや技術に触れることができ、同じベンチャー起業家仲間やライバルと出会い、刺激を得られます。

ベンチャー支援に携わる会社も多く、ベンチャー起業家向け勉強会、ベンチャー起業家向け交流会、ベンチャー向けオフィスなどその手厚さには本当に驚きました。ベンチャー支援が活況な東京でも、ビジネスの専門家、弁護士、ベンチャーキャピタリスト等へ気軽に無料で相談できるというソフトサービスはなかなかありません。

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起業家や専門家を呼んだセミナーも多数開催。

しかし、実際に福岡の起業家の方々とお話をすると揃ってこう言われます。

"人材が足りません。"

経営幹部人材は専門的なスキル、知識を持ち、実務経験を通じて育っていきますが、福岡では東京と比べると実戦経験を積める環境が少ないです。

起業家が資金調達をしようとしたときに、CFOの資金調達力が十分ではない。資金調達額が小さいので打ち手が狭まる。

プロダクトを創ってもその事業を展開させるCOO、CMOがいないので成長速度が遅くなる。

このような状況が東京のベンチャーとの差を拡大させる原因になっています。

ではどうすればよいだろうか。

東京にいるベンチャー幹部経験人材や大企業での事業立ち上げやリーダー経験のある人材の地方への移転というのは1つの解なのでは、と思います。

東京では能力が高く充分な経験やスキルがありながら力を発揮しきれていない人材がとても多いです。思い切って福岡をはじめ地方のベンチャーに活躍の場を見出してみるのもありだと思います。

以上

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