エリック松永のJAZZ道場(2) –男は黙ってMiles Davis-
What’s up, man??
前回、JAZZ入門のさわりだけをお話しましたが、反響としていろいろな方がJAZZに興味があるんだけど、何を聴いていいのか分からないんですというお話を聞きました。
実は、JAZZは、自由な音楽で、実はこれといった形はありません。常に進化しています。そう、今現在も進化し続けています。皆さんがJAZZとイメージしている映画”Swing Girls“のようなビッグバンドのJAZZや、ドラマ”あしたの喜多善男“での大人の雰囲気のJAZZ(小曽根真さん)は、One of JAZZの形にすぎません。まずは、自分がどんなJAZZが好きなのか、そもそもJAZZはやっぱり駄目なのか、ぐずぐずせずに黙って体験してみましょう!!
JAZZ界この人ありと言われた帝王Miles Davis。MilesがJAZZの帝王たるゆえんは、死ぬまで立ち止まらずに進化し続けた事です。彼は、時代をリードしていく若手ミュージシャンを登用し、エキスを吸い彼等を進化させながら自分の音楽をさらに進化させていきました。皆さんも、聞いたことがあるかと思いますが、ピアノのビルエバンス、ハービーハンコック、キースジャレット、チックコリア、サックスのコルトレーン、ベースのロン・カーター、マーカスミラー、ギターのマイクスターン、ジョンスコフィールド、挙げればきりがないのですがMilesのもとから巣立っていったアーティストです。彼等は、登用された当時は無名のミュージシャンでしたが、今ではJAZZの歴史を飾るアーティスト達になっています。
しかしJAZZは皆さんがお感じのように保守的なファンが多いのも特徴です。痛烈な批評家達が多くの有能なJAZZアーティストをつぶしてきました。うるさいJAZZdファンほど、性質の悪い者はありません。話を聞くだけで、気分が悪行くなることもある。そんな中、ファンクやロック、さらにはヒップホップまでも自分の音楽に取り入れ独自の世界を展開してきたMilesは、今でこそ神さまと祭り上げられていますが、新しい事をしかけるたびに痛烈な批判をくらってきたのです。
まずは、ゴタクを並べる前に、黙ってMilesを聴け!!(いや、聴いて下さい)ということで、まずは今好きな音楽から、入りやすいMilesを選んでみましょう!基本的に2.”Kind of Blue”はMUSTとして、もうひとつ自分の好きに該当するアルバムを聴いていただければ、JAZZって自分が思っていたのとは違うと感じるはず。特に解説はしません。自分の耳で確かめて、楽しんで下さい♪
エリック特選セレクション・リスト
1.昔、ブラスバンド部でビッグバンドが大好きな人。管楽器が大好きな人は、
“Birth of the Cool“。
2.落ち着いたJAZZ,バーで流れるようナンパされたら行ってもいいかなと思っちゃうようなお洒落な音楽が好きな人は、
“Kind of Blue”
3.激しいアフリカンビート、黒人のファンクを強いお酒で深酔いしながら陶酔できる音楽が好きな人は、
“Agarta”
4.クラッシク音楽が好きな人、スペイン音楽に思い入れの強い人には、
“Sketches of Spain“
5.70年代のロックが好きな方は、
“We Want Miles!!”
6.ヒップホップが好きな人は、
“Doo-Bop”
7.ポップスが大好きな人、マイケルジャクソンが好きな人は、
“You're under arrest“
変化を起すたびに痛烈な批判を受け続けたMiles。そのサウンドは登場したときはいつでもリスナーにとって、“初めて”の音楽でした。Milesという一人の天才が負い続けたJAZZを聴きながら、「JAZZは自由だ~♪」という事がおわかりいただければ幸いです。
Peace out,
Eric
Birth of the Cool
Kind of Blue
Agarta:
We Want Miles!:
Sketches of Spain:
Doo-Bop:
You're under arrest: