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デジタルとアナログの間を行ったり来たり

みんなで作るレシピサイト

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 クックパッドというレシピサイトを運営する同社が東証マザーズに7月17日に上場した。ユーザーの一人として喜ばしい。

ギョッ ITmedia読者はじめIT系で働く人は男性が多いので、あまりクックパッドにはなじみがないかもしれない。しかし、(たまに料理をする)女性としてはけっこうオススメのサイトである。

 それまではレシピを探すなら食品業系企業が運営するレシピサイトから探していたが、「うーん、もうちょっとほかにないかな」なんて思ってググってみると、よくこのサイトがヒットした(SEO対策もばっちり)。ただ最初はレシピのページに到達しても「ここ、どこ?(が運営しているの?個人?それとも何かのコミュニティ?)」と疑問だらけだったが、何よりもレシピの量が多いことに驚いた。

 なぜそんなにコンテンツが多いかというと、投稿型だからなのだ。誰でも好きに登録できる。だがそうすると、玉石混淆になってしまうのが常。それに読者投稿なので企業が運営しているサイトに比べたら料理の写真が見劣りしてしまうところも否めない。

 ところが、そのデメリットを読者が評価するという参加型の仕組みをつくって克服している。具体的には「つくれぽ」という、投稿されたレシピを作った人が「作ってみたよ」と写真とともに感想を投稿できるようになっているのだ。誰もが感想を書けるようになっているが、そのレシピがいいものでないと感想を書こうという気にはならない。感想を書くと言うことは「おいしい!」または「簡単!」など少なからず感激があったということだ。

 そうして人気順のランキングが上質のレシピを浮き上がらせてくれる。いつから有料になったのか覚えていないが、このレシピ選択の重要な基準となる人気順が有料登録でないと閲覧できなくなり、そこで有料会員(月額294円)になることにした。

 当初会員費を払うかどうか考えたのだが、人気順が分からないと効率よく検索できないし、パソコンとケータイの両方から自分のアカウントでアクセスできるのはメリットだと考えた。例えば自宅でパソコンから検索し、そのレシピにチェックしておくとする(マイフォルダに入れる)。するとそのレシピをケータイからも見られるので、買い出しの時に必要な食材をすぐチェックできる。けっこう便利。

 ここで評判となったレシピはお店や食品のラベルなどで紹介されることもあるらしく、レシピサイトがうまくビジネスになった好例だと思う。

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