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デジタルとアナログの間を行ったり来たり

ソニーバンクデビュー記念日

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 ポストペットのカードが欲しいからというわけではなく(いや微妙に)、ソニーバンクに口座を作ることにした。理由は外国為替のためである。

 やはり最初に就職した会社の影響だろう。白衣で実験をする学生が就職氷河期のため銀行のシステム子会社に就職が決まってしまった。化学科的には「あり得ない」だった。就職当初は上司が「勘定計算」と言っても頭の中は「感情的に計算する?環状に計算する?」と誤変換と妄想の嵐。幸いというか当然か、社内ネットワーク化のためLANの設定をしたりノーツのシステムを構築することから仕事を始めた。それでも毎朝館内放送で為替レートを耳にする職場だった。

 その影響で外貨には多少関心がある。数年前からドル定期も始めてレートはよくチェックするようになった。しかしいかんせん資金がないので定期はそんなにできない。しかし単に売買するだけなら少額でもできるではないか(差益も少ないが損失も少なくてすむ)と気付いた。そこで為替手数料が気になる。一般的に為替手数料は仲値からプラスマイナス1円。となると、円から外貨、そして外貨から再び円へと往復して差益を得るには少なくとも2円以上レートが動いてくれないと元本割れしてしまう。そもそも外国為替とは元本割れからはじまる。と、私はそう心得ている。

 そこで気になったのがソニーバンクMONEYKit(ちなみに本投稿は広告記事ではない)。ここなら片道25銭。しかも今週末まで片道10銭のキャンペーンをしている(くどいが広告記事ではない)。このくらい為替手数料が少ないとかなり動きやすくなる。しかも口座があるとネットからアクセスできるチャートが豊富に提供されていて、かつ円だけではなくドルと外貨を交換できることが決定的な魅力だった。これで交換の幅も広がる。ああ。こんなことを考えられるようになった自分に驚きを禁じ得ない。

 そして今日。ウワサに聞いていたXMLツールの解説を聞けるというので外出するも、暑さが身体にこたえてへたり気味。しかし面白い話に触発されて「今度ブログでXMLについて思うことを」なんて構想を膨らませながら帰宅すると、ポストに不在通知があった。差出人はソニーバンク。ポストペット…、ではなくて、ソニーバンクのカードだ。すぐ再配達をお願いして待機する。夕食を終えて夜8時過ぎ、郵便局員が再配達に来てカードがようやく手に入る。

  「この10銭がいいね」と言いながら 今日はソニーバンク記念日

 早速ログインしてミッピで貯金箱を……、いやそんなことはどうでもいい。外貨のチャートだ。ようやく最近円安になってきたから他の銀行にある外貨を売ってその円をソニーバンクに移そうかと思っていた矢先だった。人民元切り上げのニュースが飛び込んできた。まさに外貨ウォッチャーとしては「キター」である。慌てて外貨のチャートを見る。デフォルトは一日の動き。それを60分のに切り替えると、

急・降・下

している。円が。チャートはまるでフリーフォールである。見ているだけでも胃がおえっと持ち上げられる気分だ。だが外国為替的にはこれを円高という。しかもどの通貨に対しても激しい勢いで円高になっている。いま外貨を買おうとする私には「突発的に外貨タイムセール」にも見えた。ここ数日の円安傾向が一気に逆戻りしただけといえばそれまでだが。

 こうしてはいられない。まだソニーバンクには1円も入っていない。資金移動するのは明日以降にしようと思っていたが、最寄りのAM/PMへ自転車を走らせた。携帯電話にはロンドン地下鉄で再び爆破があったことを伝える時事通信の速報メールが何度も届く。夜空には満月。無関係だが自然と緊張感が加速して「わおーん」とか言ってみたくなる。

 帰宅して再びパソコンをあげると円がすごいことになっている。ネット掲示板でもオンラインバンキングが応答しないという書き込みをちらほら見かける。だがこれは瞬間的な現象だったようだ。

 さあどうする。どの通貨を買うか。とチャートから目が離せない。「まあもちつけ」と自分に言いながら、さっきAM/PMで買ったクリスタルガイザー・スパークリングを飲む。ぷはー。

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