「AR不動産アトラクション」というのを考えてみた - PRLABO 第4回勉強会
10月10日(日)、3連休の真ん中に「PR LABO」という勉強会に参加してきた。
まるで大学時代のゼミに戻ったような気分。
今回参加した理由は2つある。
・「AR」の事例を知ること
現在の実業務でARが絡んでくる可能性はまだまだ無いが、だからこそ今のうちに
幾つか事例をまとめて知りたいと思っていた。
・「PR」の視点を知ること
こちらは、より現実的な課題。自分が現在関わっているプロモーション案件として
ソーシャルメディアやオンラインセミナーなどを企画・実施するにあたり、1つの
視点だけではとてもカバー仕切れない。広報などのPR的な視点ももっと取り入れ
たいと思っていた。たとえば、話題を作るという意味ではARは格好のネタなのだろう。
新しいツールが増えていくのは個人的にはとても楽しいのだが、
それによって便利になることで、個人で出来ること(やらなければいけないこと)
の幅も広がってきている。本を読むのもいいが、それだけでは中々自分の血や肉に
なってはくれない。そこを補い、キャッチアップするのに、こうした少人数での勉強会に
参加するのが自分に合っていると感じる。何より楽しい。
■拡張現実(AR)について
さて、ARとは、Augmented Reality(拡張現実)の略称である。
Virtual Reality(仮想現実)との違いは「リアルで体験できること(経験の即時化)」にある。
この技術については、アニメ「東のエデン」や「電脳コイル」を見た人にとっては
非常に理解しやすいだろう。iPhoneアプリとしては「セカイカメラ」が有名だ。
そのほか、「ドラゴンボール」で相手の戦闘力を見る「スカウター」もARの一種とのこと。
※参照:
・AR三兄弟が考える拡張現実とマッシュアップ これなら分かるAR(拡張現実) - @IT
http://www.atmarkit.co.jp/fwcr/design/tool/ar01/01.html
・本当の「AR」とは? ARの歴史と未来の姿を追う! - ASCII.jp
http://ascii.jp/elem/000/000/514/514146/
今回講師をされた84ism副編集長の江口晋太朗氏からは、最近のAR事例を豊富に
紹介していただいた。彼のブログでそのデータを掲載してもらえるとのことなので、
詳しくはそれを待ちたい。
■AR不動産アトラクション
講演後、参加者同士の簡単なワークショップが行われた。
各テーブルで違う業界をテーマとし、それぞれARを取り入れた簡単な企画を
考えて発表するというもので、自分のチームは「不動産」であった。
以下の図は、そこで組んだチームで考えたアイデアを新たにまとめたものである。
まず、部屋の壁=ARのインターフェースとし(壁自体をディスプレイとするか、プロジェク
タで映し出すか…)1つの部屋に居ながら、映し出すデータを切り替えることで様々な物件や
モデルルームを探索することが出来る(時間と場所を拡張)。
そして、映画「CUBE」のような連結された部屋の迷路を拡張空間として用意。
各部屋に隠された宝物やヒントを探しながら、ゴール(どこかの1部屋)を目指す、というもの。
この企画は「物件の購入につながること」が重要。だとすれば、物件のシミュレーションの
場をARで提供することが良いということで、最初はiPhoneなどでのアプリが浮かんだ。
しかし、それでは部屋全体を想像するには小さすぎる。壁自体をスクリーンにしてしまう
のが一番いい。さらに、そこでゲーム性を持たせて色んな部屋を見てもらうという観点で、
上記の企画まで思い至った次第である。
■大事なのは「何」を拡張するのか
上記で考えたアイデアは、実用レベルになるまでにはかなりの年数が必要だろう。
これを面白くプレイでき、なおかつマーケティングツールとして位置付けるためには
幾つかの決定的な要素が欠けている(まだ実現不可能)と思う。
しかし、今でもやろうと思えば実行できる部分もある。
そして実はその部分だけで良いのかもしれない。
講師の江口氏曰く「ARでは“何を拡張するのか”をよく考える必要がある」とのこと。
何でもかんでも拡張することを考えるよりも、シンプルにそこを突き詰めることが、
ARという1つのツールを正しく使うコツなのだろう。
最後に「AR不動産アトラクション」に似た発想をしているBrotherのCMを紹介。
どこかで実現できないだろうか。まだまだアイデアが出せそうだ。
Brother - Architect/Cafe from Blink on Vimeo.