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今さら聞けない、CRMってなによ?

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こちらのブログは家事や子育てで忙しいママさんやインターネットにあまり詳しくない70歳のお父さんやお母さん、誰が読んでもわかるように、マーケティング回りの解説を中心に(できるだけ)わかりやすい言葉でおこなっています。

と言うわけで、今日のテーマはIT業界にいて、またマーケティングにかかわっていたら、誰も知っているCRMについてです。

CRMとはCustomer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネージメント)=顧客との関係を管理すること。

昨今はそれを管理するシステム、ソフトウェアのことをCRMと言うことが多いです。しかも、ここ近年はSaaS形式で、Cloud上で使用するシステムが主流です。PCでも、タブレットでも、スマホでもインターネットにつながっていれば、いつでもどこでも顧客情報にアクセスできるわけです。

代表的なSaaS形CRMアプリケーションは、サンフランシスコに本社があるセールスフォース・ドットコム(Salesforece.com)です。Cloudサービスのため、会社のロゴも雲を使用してます。略して、SFDCと多くの人は読んでいます。

SFDC.JPG

上記のログイン画面から、ログインすると、自社の管理する顧客やパートナーの情報にアクセスできます。まず、企業はこのシステムのライセンスを社員数分用意します。ただし、社員がログインしてもそれだけでは、顧客の情報は蓄積されていません。ユーザである社員(主に営業)が顧客情報、顧客の購入情報、案件情報、購入履歴、等々を入れて初めて、データが増えてくる仕組みです。

顧客の会社情報、顧客の担当者、その上司、誰に決裁権があるのかなど、基本的に社員が入力・更新していきます。モバイル化された今日では、例えば、客先訪問をして新しい担当者と名刺交換をした際に、その情報や、ミーティングの内容を帰りの電車の中でスマホから入力することも可能です。

一昔前は、こういったアプリケーションはオンプレミス(自社で用意した設備でソフトウェアなどを導入・利用すること。自社運用。)のソフトウェアでした。もちろん、企業自作のソフトウェアを使用することもありました。

私も15年以上前にSalesLogixというオンプレミス型CRMソフト使用したことがあります。使いはじめと終わりにシンクロナイズして、本社経由で各ユーザが更新した全情報を自分のLaptopに吸い上げ、また自分が入力した情報を本社のサーバーにアップロードする作業をしました。なかなか良いソフトでした。今は買収合併により、Infor CRMになっているようです。

SalesLogixや現在のSalesforce.comも個人的にとても好きなツールです。システム障害やメンテナンスなどで使用できない時は、大変ストレスがたまる、かなりのCRMシステム依存症です。

ところで、CRM(本来の意味で、顧客との関係を管理すること)って最近のものだと思いますか?

実はパソコンが出てくるずっと前からありました。

例を挙げると、江戸時代の呉服屋さん。名家のお嫁さんに女の赤ちゃんが生まれました。お宮参りの着物、七五三、娘になるとそれなりにおしゃれにもなり沢山着物買ってもらえる期待は大きいです。将来は花嫁衣裳も必要になります。大名家にお嫁入りなんてことになるとさぞかし嫁入り道具、衣装が必要になるでしょう。このような、将来の着物の購入可能性を管理して、購入履歴をきちんと記録し、顧客との関係を深めていくことが、元来のCRMなんです。記録道具としては、顧客台帳なるものがあったと思いますが、それが現在のCRMシステムの元なんです。

Cloudでしかできない特別なことではないのです!

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