ぼかりすを英語VOCALOIDで使ってみた
空耳英語で、日本語VOCALOIDに無理矢理ぼかりすを使ってみたわけですが、もうちょっと押し進めてみました。つまり、「日本語VOCALOID以外は非対応のぼかりすを、英語VOCALOIDで使う」です。
具体的には、自分で歌ったビートルズのYesterdayを、ぼかりすを使って取り込み、それをOliver君に歌ってもらったというわけ。結果はこれです。
ただし、すんなりとはいきません。VOCALOID 3 Editorの歌手プロパティで日本語シンガー以外を選択していると、ぼかりす起動時に「使えません」というアラートがでるのです。これは困った。
そこで、日本語VOCALOIDを選択。ここではVY2V3を使ってみます。自分で歌ってみたWAVファイルをぼかりすにインポートして、空耳的歌詞をあてはめていきます。元歌はこちら:
Yesterday→いぇたで、All my troubles seemed so far away→おまたぼすぃそふぁらうぇ、といった具合に。ポイントは、英語のシラブルに相当するものに、ひとつのひらがなをあてはめていくのです。そうしておけば、発音のタイミングは少なくとも近いところまではいくので、後で英語歌詞に置き換えるときに楽できます。
いったんぼかりすからVSQXデータを吐き出してV3 Editorに戻ります。そのデータが入ったトラックを複製して、そちらに英語歌詞を流し込んでいきます。これが、すんなりいけたのです。ほとんどノーミスで。一部、音長が短すぎて発音できなかったり、子音が大きすぎてDYNでボリュームを下げたりといったところがありましたが、全部で10カ所に満たないくらい。そのすべてを手作業で入力すると、大変なのです。英語の場合にはしゃくりがけっこう大変で、母音分割も、二重母音ではOKなのに短母音では設定できないものも多く、代わりに[V]を置いたりすることも多いのです。
ぼかりすを使うと、そのへんをPITのカーブで表現できるので、だいぶ楽ができます。
あとは、日本語VOCALOIDと英語VOCALOIDの相性ですね。VY2V3の朗々とした発声と、Oliverのちょっとこもった発声とではだいぶ差があるでしょうし、日本語と英語では音素別の音量差もあります。そこを追求すると大変ですが、とりあえず、こんなこともできますよ、ってことで、いかがでしょうか。PITとノート配置だけ使い、音量のところは切り捨ててフラットにするって手もあります。
参考までに、通常の調教で歌わせたOliver君のYesterdayはこちらです:
そうそう、現時点ではOliverが唯一おVOCALOID 3英語DBなんですが、ようやく彼のパートナーができそうなんです。ケルトのそばかすっ子「Avanna」。Oliverよりも年上だけど、楽しみですね。