22年ぶりで完成させた洋楽カバー曲をさらしてみる
22年ぶりで完成させたカバー曲。というか、22年前に自分がDTMをはじめたときに取り組んでいた曲を、ぜんぜん別の経路で完成させて公開することができた、というお話です。
それが、この「天国への階段」。レッド・ツェッペリンのFour Symbolsに収められている大作です。そのカバー曲を自分でうたってzoomeに公開しました。JASRACの洋楽曲が許諾されたことによる一連の実験のため、という名目です(笑)
完成させたといっても、この曲は、ボーカル以外はすべて、昔の同僚で現在はボカロPである、にゃふPの打ち込みによるもの。ぼくがやったDTM的作業は、にゃふPによるトラックをGarageBandにドラッグ&ドロップして、それに合わせて歌うこと。実際には、ZeppelinバージョンのMP3ファイルを読み込んで、それにタイミングを合わせた歌ったものを切り貼りして、オケをにゃふPのものに置き換えてエクスポート、という簡単なものです。
GarageBandはこの手の作業がきわめてらくちんなので、オケファイルをもらって歌入れするだけならほんとに簡単……。ボーカルの品質はまあ、かんべんしてください。どうせ声も出てないし。
実はこの曲、22年前に一度手を染めているのです。ちょうどDTM(DeskTop Music)という言葉が生まれた頃でした。1988年。ミュージくん デスクトップ・ミュージック・システムを購入し、PC-9801VX2にインストールし、MIDIインタフェースを組み込み、LA音源のMT-32をつなげ、譜面方式のユーザーインタフェースでできたMIDIシーケンサーにひとつひとつ音符をおいていったのです。
ただし、PC-9801は当然MS-DOSであり、きついメモリ制限があったため、天国への階段のような長い曲だと途中でメモリいっぱいになり、それ以上の音データを入れられなくなってしまいます。そこで、Macintosh Plusを購入し、MIDIインタフェースを買い、Performer(いまのDigital Performerのご先祖)にそのデータを移して続きを打ち込んでいったものです。
その後、そのデータは当然のようになくしてしまい、完成させることもなかったのですが、にゃふPによる見事な打ち込みロックをそのまま使えることになったので、ああこれは楽ができるわいとばかりに、カラオケ化してしまったというわけです。
というふうに非常にお手軽ではありますが、22年前にDTMでとりかかった曲が完成し、人前にさらすことができるというのはいいことなのかよくわかりませんが、それなりに感慨深いものであります。
もし当時完成させていたとしても、発表の場はおそらくなかったでしょうから。ただ自分が家の中で歌うくらいだったでしょう。
これも、ネットを介した大容量データのやりとりが可能になりコラボをしやすくなり、JASRACの権利処理が進んで洋楽曲までネット上に掲載できる環境が整ったから可能になったのですね。ぼくみたいなオヤジが率先してガンガン公開していくのがDTM業界の発展につながるのなら(つながらない)、よろこんで捨石になりますよっ。
というわけで、こんなフリーダムな投稿も許容してくれているオルタナティブブログの5周年を祝いつつ、真面目なテーマも書いていきたいと思っております。