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【初音ミクAppend】輝ける七つの声をさっそく使ってみた【±】

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 タイトルは「輝ける七つのミク」にすべきだったかといまごろ反省。

 それはさておき、いよいよ到着しました初音ミクAppend。パッケージの箱が分厚いのでAppendフィギュア入り?と過大な期待をしてしまったのですが、別のオマケが入っていました。

Mikuappendinside

 さっそく全部入りを作ってみました。曲は相変わらずオリジナルの「±」というスローなやつです。進歩なくてすみません。オケはあまりにさびしいのでストリングスを足してみました。

 ベタ打ちのVSQデータは以前のミク用からほとんどいじっていません。「ん」が強くなりすぎるところだけDYNを削っていますが、そのくらい。あと、sweetは音量が小さいため、DAW(GarageBand)側で持ち上げています。

 まずは、初音ミクOriginal(初代)とミクAppendの全部入り:

 アクティブ系、しっとり系のそれぞれは接合性が高いのですが、しっとりからアクティブへの切り替えはちょっと工夫が必要みたいですね。トーンがはっきりと変わるので。

 続いてアクティブ系の単独歌唱:

 コメントには「ハキハキだ」だけ……。いちばんオリジナルミクに近いかな。ベタっとした発声じゃなくて、はっきり歌っている感じ。個人的には新たなデフォルトミクになる可能性があるんじゃないかと思います。

 コメントには「力強いな」「歌える幅が広がりそう」「勇ましい歌を歌わせたら映えそう」「一番聞き取りやすいっぽい」「骨太い」「声に力がある」「強くするとリンっぽくなるんだな」

 ところどころ、少年声っぽくなるところがありますね。

 コメントには「奔放そうな声」「力強くて明るい感じがするね」「こういう調整をするPは多いかな?」「鼻声っぽい」

 これは最後に追加されたDB。watさんは入れるかどうか迷ったというもので、Solidとの差別化ができるかどうか、使い分けをしてくれるかどうか、ということですね。これはどちらか気に入った方を選べばいいんじゃないかという気がします。コメントにあるように、あえてこういう調整がされたミクもあるみたいなので、デフォルト・無調整でこの声が出せるというのはかなり使いやすくなるのではないでしょうか。

 そしてしっとり系:

 コメントには「静かなバラードにいいね」「囁く感じだな」「ウィスパーボイスたまらん」「これはエロかわいい」などなど。吐息成分が非常に多いので音量はかせげません。DAW側のオートメーションで持ち上げても限度があるので、コンプでさらに上げてます。吐息に関しては歌愛ユキと並ぶくらいではないでしょうか。

 ここまでの4つはDTMマガジン付属のデモ版にはなかったものです。いくつかデモ曲は上がっていましたが。

 次の2つは以前も投稿してありますが、そのときはβ版だったので再掲載:

 コメントには「控えめに歌ってる感じ」「β版より聴きやすい」「ロリ!」「雰囲気変わるねー」

 普段あっけらかんとしたミクの声が、ちょっと真顔になった感じでしょうかね。低音にいくとしっとりした感触になります。

 コメントには、「これはすごい」「darkが一番好きかも」「この曲ではdarkが一番合っているかな」「大人ミクだねー」「物憂い歌声が好きだ」「若干ルカっぽいな」

 これは完全に感情入ってますね、はい。「憂い」「アンニュイ」といった雰囲気全開なので、「雨の日と月曜日は」「マスカレード」なんかのカレン的アルトが似合いそうです。JASRACががんばった、洋楽解禁になったらやってみたい。

 レファレンス用に、同じオケでミクで歌い直したものも投稿しました:

 ちょっとした感想はここに追加していきますね。

・CrossOver Macへのインストールは成功。ただし、VOCALOID2のインストーラテンプレートではなく、未サポートアプリのインストールを使う
・パッケージに付属していたクリプトンの小冊子の裏表紙が「Project if...」だったので、何か新しいことをやるのかと勘ぐってしまったが、Append的にDBを追加するようなことをwatさんが話していたから、急に展開するから広告入れた、というわけではなさそう
・ぼかりすがいきなり「大漁船」を出してきたのでびっくりするなど

 このように緩急・強弱のある歌ではマルチDBのよさが生きてきますね。
・そそそPがノーマル、soft、vivid、solidを使用した新曲投稿してますが、

そそそPがツイートの中で


ボーカルブースに指示を出してる感覚。「そこはちょっと抑えて~」みたいなのが実現出来る感じ

と発言していたのがAppendのよさを実にうまくあらわしていると思います
・Appendは好きな組み合わせを2、3個使うっていうのがやりやすいかな、という実感
・コーラスで重ねたときの効果は大きい。とくにSoft、Dark、Sweetのウィスパー系をまぜると危険です
・発音の位置調整はミク並みにぜんぜん苦労しませんでした。詳しい人がやると違うかもしれないですが、watさんが苦労しただけあって、非常に完成度の高い調整がされているのではないかと
・Solid、Vivid、Lightの滑舌のよさ、キレの鋭さは、VOCAROCKで何かやりたい、という気になるんじゃないでしょうか
・ Vividの真価を発揮しているのが、かにみそPによるVivid曲。

 これはすばらしいです。「ハキハキ」のほかに、「(ミクの本来の設定年齢である)中学生っぽい」「かわいい」とのコメントあり
・今日出てきたさまざまなミクAppend曲を聴いて、Appendはジャンルについても限界を突破できる声だと感じた。1つの声に制限されていた拘束具を外すという意味で、あのフィギュア/イラストは正しい
・素ミク:アイドルポップス/ダンス系ポップス・Sweet:フレンチポップ、バラード、エレクトロニカ・Dark:バラード、ジャズ、フォーク、アンビエント・Soft:ソフトロック、バラード、フォーク、アンビエント・Light:ポップス、ロック、ダンス、テクノポップ・Vivid:ポップス、テクノポップ・Solid:ポップス、ロック、ダンス、エレクトロ(クリプトン公式ページより、得意なジャンル)
・つまり、バラードはSweet、Dark、Soft。フォークはDark、Soft。テクノポップはLight、Vivid。ロックはLight、Solid。ポップスはLight、Vivid。Solidとなる
・もう1曲つくりました。これも1曲の中で7つの声を切り替えています。コーラスもAppendから4声。ベースをBig Alが担当:

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