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BIg Alに「大きな古時計」英語版をうたってもらった(続き)

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 休み中に、Big Alでまたカバー曲をやりました。平井堅版の大きな古時計英語版、Grandfather's Clockを真似しようとしたものです。

 Big Alの中・高音部はかなり素直な発生の英語ボカロなので、だいたいはそのままでいけます。注意すべきは、ブレスのbrが、むちゃくちゃ癖があるもので、bornagainのリピートに出てくるような「男くさい」フレーズにはいいのですが、息継ぎの代わりとしてはかなりつかいづらい。そこで、氷山キヨテル先生のブレスを借りてきました。

 あとは、平井堅の歌い方にあわせてDYNの頭を削ったくらいで、パラメータはあまりいじっていません。

 苦労したのは、フレーズ最後の「more」などのところで伸ばすところが半音下がってまた上がるところですが、平井堅の場合はかなり正確にピッチを合わせてくるのでノートを半音下で置いたほうが便利。だけど、moreのVSQ発音記号では、[m O@]となっており、これを[m O@] + [O@] + [O@]とすると、単独の発音ではいいのですが、連続させると母音の変化が顕著に出てしまい、不自然になります。そこで、[m V] + O:] + [O:]といったように、[V]をつなぎ用の母音として代替する方法をとっています。[V]はけっこう幅があり、実際の発音記号では2つ分をカバーしているので、あいまいさの部分をOPEパラメータでいじって補完しています。[O@]の語尾のrがかったような発音はあきらめて、[O:]で代替。ここはPITで処理するんでしょうけど、PIT波形を手書きするのはまた面倒なんですよね。

Clockmore

 フレーズの頭を半音とか全音とか下げてから正しい音程に戻す「しゃくり」も同様の発音記号分割の苦労があります。

Mygrandclock

 このあたりは、日本語ボカロのほうがとりまわしは楽ですね。発音記号レベルでいじらなくてすむので。発音記号でいじってしまうと、同じフレーズを別の歌詞で流用するときに使い回すことができず、やっかいです。歌詞を流し込んでも、発音記号指定がそのまま残ってしまいます。外国語ボカロ使いの方はかなり苦労しているのではないでしょうか。

 もっといい方法もあるとは思いますが、とりあえず気付いたのはそんなところ。それでも、Big Alはやろうという気にさせられるのがすばらしいです。

 大きな古時計の続編は、初音ミクでやっています。

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