iPhone版「あの楽器」から音が出た
先日紹介した、iPhoneで「Innocence」の「あの楽器」を実現するプロジェクト、進捗があったようです。
・初音ミクが弾く「あの楽器」をiPhoneで再現しようという試み
4日に進捗発表という予定だったのが、1日早く出ていました。なんと音階付きのサウンドが出ています。アプリケーションには設定画面もあり、シンセサイザーの音色は矩形波、正弦波、鋸歯波の3種類から選択可能。
設定画面には「Display Keyboard Assist」なる項目もあります。灰色のキーボードガイドが表示され、鍵盤やフレットの役割を果たすもののようです。これで演奏はしやすくなりますね。
同時発音時のノイズ除去、音色の調整とエフェクト、といった課題をクリアしていくそうです。シンセサイザーのフィルターに関しては、iPhone SDKにおいてはわりと大きな壁になっているようで、オシレーターの選択から先に進めないソフトシンセが数多く見られます。ここはなんとかがんばってほしいところ。
多数のiPhoneアプリを開発している赤松正行先生のブログに興味深い記述がありました。
オーディオ入出力のAPIはあっても、オーディオ・シンセシスのためのAPIは皆無だからね。サイン波を鳴らすだけでも、自分で計算しなければならないワケ。OscillatorやEchochopsは地道に自前でシンセシス(というレベルではない)してるんだけど、その路線を続けるほど酔狂じゃない。
赤松先生によれば、PocketGuitarはC++ベースのSTK (Synthesis Toolkit)を、RjDjはPd (Pure Data)を使っているそうですが、SuperCollider (scsynth)のiPhone移植版であるiSCSynthが有望だとか。
sm5738945うp主のiPhone版「あの楽器」は、App Storeでのリリースも考えられているようなので、フィルター機能をどこかの時点で入れてもらって世界をあっと言わせてください。
あと、iPhoneやiPod touchを入れられる「あの楽器」匡体も、どこかが販売してくれないですかね。できたら2台を横に並べられるような。
「あの楽器」だけじゃなくて、わたしみたいなPocketGuitarプレイヤーにとっても、非常に便利なので、ぜひ。
追記:「あの楽器」がさらに進化。今度はJavaで開発したかなり高機能な楽器アプリが出ました。Mac OS X対応なので紹介。
追記2:さらにさらに進化。FMによる変調をかけて、和音時のにごりを排除することに成功しています。ワンフィンガーでコード弾き、にも対応。すばらしい進化スピードです。