MooCowMusicのGuitaristはPocketGuitarの牙城を崩せたか?
なぜ1.1からのスタートなのかがよくわからんのですが(コメントで教えていただきましたが、1.0から売っていたそうです)、BandやPianistでおなじみ、iPhone楽器ソフトの草分けであるMooCowMusicのギターアプリ「Guitarist」が登場していました(App Storeへのリンク)。価格は350円(同じくコメントで得た情報によれば、700円からの値下げ)。
わたしはJailBreak版以来なのでけっこうなつかしいです。
ギターっぽいクソソフトはいくつか出ていますが、PocketGuitarがあれだけのクオリティで出てきたので、かなり機能を追加してきましたね。
・Bandと同じく、レコーディング機能を持っており、1曲につき2本のギターをダビングできます。
・リードとサイド、といったふうにエフェクトを変えることができるのは便利。
・1音1音がサンプリングされているということで、品質が高いとうたっています。
・21フレットまでスクロール可能。
・タブ譜読み込み機能!
・スケールギター(Scale Guitar)機能!
問題は最後のScale Guitar機能。これは、自分で作るならばぜひ組み込みたいと思っていた機能なので、正直やられたと思いました。
要するに、KAOSSILATORのギター版です。スケールを固定することで、ネックの上で左右に指を走らせるだけでそれっぽいフレーズが弾けてしまうという魔法。ブルースギターが思いのままに弾ける(はず)。スケールとキーの両方を設定できます。
で、実際に使ってみたのですが、ちょっと期待はずれ。幅が1弦分くらいの幅しかなく、チョーキングや音色変化もない。単にサンプリングされた音が左右に羅列されているだけという残念さ。これならBandに内蔵の12 Bars Bluesのほうがチョーキングがあっただけよかったのではないでしょうか?
この実装だと、まだまだわたしのアイデアのほうがマシのようです(えらそう)
PocketGuitarと比べると、表現力の不足も目立ちます。たとえば、フレットをスライドさせたとき、PocketGuitarでは最初の音以外は音量が小さくなるし、ハンマリングオンのときもそうなります。おそらく、同じ弦でマルチタッチされている場合、最後の音のボリュームを落とすとか、そういう処理をしているのでしょう。その分、リアルなのです。
また、チョーキングとかビブラートができないというのも、ソロを弾く上では難しいものがありますね。
あとで比較ビデオでも作って投稿してみます。
ここまで書いて、GoogleリーダーでRSSチェックをしてたらなんとPocketGuitarが1.1にバージョンアップしたとの報が。
・セーハができるようになった! つまり、1本の指で複数のフレットを押さえることができるようになったので、AとかFとかのコードが簡単になるわけです。
・エフェクターのオン・オフがプレイ画面で可能に。
・フレット移動がプレイ画面で可能に。
特に下の2つ。画面下部に、Settings、Scroll、Effectsという3つのメニューが加わっています。Scrollをプレスする(タップしたままにする)と、いくつか数字が表示され、その数字に移動して指を離すと、そのフレットに移動してくれるのです。これが著しく便利。
これまでは、5フレット付近でソロを弾いてて、ちょっと上の方のフレーズも弾きたいなと思ったとしてもSettingsでチューニングを変えないといけなかったわけです。それが、演奏にはほとんど影響しないような形でフレット移動が可能になったというところがすばらしい。
隣り合う弦にフリックして止めると、2弦だけ、3弦だけを押さえたような効果が出せます。これまでよりさらに細かい表現が可能になりました。隣り合う弦に若干のタイムラグでタッチされるのを判断しているようなかんじです。
ディレイとディストーションのそれぞれがオン、オフできるようになったので、なにかと便利。ソロのときはここぞとばかりディレイをオンにして弾きまくることができます。
さあて、練習しなくっちゃ。