「iPhone流し」はもう可能なようだ
iPhoneを持って、盛り場を流してみようと思う——そんな気持ちにさせるiPhoneアプリが出てきました。PocketGuitarと組み合わせれば、バンバンも結成できます(参考:拙プレイ「いちご白書」をもう一度)。
アコースティックギターに特化した伴奏ツールとしてはChord Playというのがあり、それなりに使えるものだったのですが、何ヶ所かけっこう致命的な欠点があり、このままじゃあなあと思っていたのでした。
それは、プリセットされているコードにセブンスやSUS4など、よく使われるものが入っていないこと、音量が著しく小さいこと、1画面に12個までコードが登録できるが、それ以上は増やせないことなどです。
その点、9月26日にFrontier Design Groupから出たばかりのギターアプリ「Guitar」(App Storeへのリンク)は、上記の欠点がないだけでなく、ほかのギターアプリにもない新機能が加わっています。
ちなみにこのソフトベンダーはRain StickやCowBell Plusといったシンプルな楽器アプリを出していましたが、今回のは初の本格的楽器ソフトといっていいでしょう。
まず、プレイリスト機能。iTunesのようなプレイリストではなく、楽器をプレイするうえでのコードプリセット。曲ごとにコードを10個まで画面上に登録できます。
ここに登録できるのは、1500以上用意されたというコードだけではありません。12種類のスケール(ブルースとかドリアンとかイオニアンとか)を登録することができ、そこにはスケールの音が表示されており、それに沿ってフレットを押せば、ソロが弾ける(アコースティックギターの音ですが)というわけです。このモードならば、複数のフレットを押さえれば、自由なコードも弾けるため、複雑なコードワークにも対処可能。
だから、バッキングのコードパターンとソロ用のスケール(低い方と高い方)などを最大10個まで登録。コードもローポジションからハイポジションまで自由に選べます。
この時点で、はっきり言って、ニンテンドーDSのM-06も超えています。
さらにユニークなのは、「強弱」と「ピック弾きと指弾き」の両方がサポートされていること。ブリッジに近いほうを弾くと音量が増し、フレットに近いほうは弱くなります。右下のピックと指のアイコンで、どちらかを選ぶこともできます。もちろん演奏中でも選択可能。
アプリに、天国への階段や、ホテルカリフォルニアのコードのプレイリストが入っています。とりあえずここからスタートすることもできるでしょう。
エレキギターでPocketGuitarを抜くことは容易ではないと思われますが、アコギのコード系に関しては、これがとりあえずの決定打になりそうです。