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「iPhoneショック」の衝撃

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 ひろゆき版「きよしこのよる」に嫉妬。初めてなのに相当うまいなあ。英語の発音をあれだけできるのは、かなりセンスがあるからだと思います。ひろゆき氏の.vsqファイルを解説・添削するブログが出てくると予想。

 ついでに、自分版を宣伝(笑)

 メリー初音ミクリスマス!というわけで本題。


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 「スティーブ・ジョブズ」に続き、Nobiこと林信行氏による著書を紹介します。

 これは、日経BPでNobiさんが連載した、「iPhoneの衝撃」をベースに大幅に加筆された内容ですが、とてもお買い得。iPhoneの情報はWebだけで十分などと思っている人も読むべき書籍です。

 そういっているだけだとつかめないかもしれないので、ユーザーインタフェースに関する重要な項目を一部だけ引用してみます。

・p63:実はiPhoneの目玉機能のうち、本体の傾きがわかる「加速度センサー」や周囲の明るさがわかる「照度センサー」といった機能も、すでにMac OS Xでサポートしていた。

・p115:「一度、プラスチックで作ってしまったからは、そのボタンを使わないときや、将来機能を追加して不要になっても、そのボタンはそこにあり続ける」

・p115:さらにアップルは、4つのボタンのそれぞれに独特の形状を与え、左右非対称の位置に配置し、ユーザーがiPhoneをポケットの中に入れたままでも、指でボタンの位置を確認してiPhoneの向きを判断できるようにした。つまり、ポケットの中に手を入れた手探り状態でも、これらの操作ができるわけだ。

・p123:我々はいつでも参入可能な新しいマーケットについて考えている。だが、そうしたほとんどの考えにNoと言っている。そうすることによって初めて焦点を当てるべき重要なものが見えてくるのだ。

・p131:iPhoneインタフェースでは、さらに高レベルの直感的なわかりやすさがある。専門的に言うと、「ハンド・アイ・コオーディネーション」が成り立つ「ダイレクトマニピュレーション」を実現している。

・p139:アップル社内に「スティーブ・ジョブズの5分ルール」と呼ぶ法則があるというのだ。

・p141:ノーマン博士は1994〜95年頃に開発者向けイベントなどで、このようなダイレクトマニピュレーションは「直感的な理解を促し、誤動作を減らす」と、その重要性を説いてきた。つまりアップルが十年前からこおうした認識を持ち続けた結果、iPhoneという形で実を結んだのである。

 これでもポストイットを貼ったうちの数分の1程度。コンピュータ、携帯の関係者はこの本を何度でも読むべきでしょう。

 Nobiさんはドン・ノーマン博士の熱心な信奉者で、以前、「ドン・ノーマンに会った」とうれしそうに話していたのを思い出します。このUI分析で、その経験が見事に生かされたのではないでしょうか。

 実は、Nobiがレビューで使っていたiPhoneは、わたしがもともと持っていたものというおもしろい経緯があり、本名、匿名含め何人かの登場人物はどこかに接点が遭ったりもします。

 ということは、似たような情報ソースをもっていたことになるんですが、Nobiさんはそこからこれだけの推測と結論をひねりだしたということで、それを読んで紹介するだけのわたしはちょっとだけ嫉妬(笑)

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