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ビートルズとの和解でAppleが手に入れる「iTunes用物理メディア」

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 コンビニに行けばiPodの充電器は手に入れることができる。空港ならばiPodそのものも手に入る。でも、外出先で聴く曲がなくなったときに音楽そのものを入れる手段がない……。

 「Apple商標問題」でApple Corpsと和解し、Appleに関わるすべての商標権を得たことにより可能になることの中で、最高の収穫はこの問題の解決かもしれません。

 iLoungeの記事“3 Ways The Beatles May Change iPods and Apple”では、こう指摘しています。

Apple's iTunes Store - the subject of the 2003 lawsuit - successfully stepped around this limitation by using the Internet to distribute music, but it left Apple with two major limitations: Apple couldn't pre-install music on iPods, or otherwise sell it on any physical medium, such as discs. This was one of the reasons that the prior U2 Special Edition iPods didn't actually include U2's music - Apple's contract with The Beatles forced you to buy it separately online.

 U2 iPodが出たとき、不思議なことに、そのiPodにはU2の楽曲がまったくプリロードされておらず、わざわざiTunes Music Store(当時)からダウンロードする必要がありました。そうしなければならなかった理由が、Apple Corpsとの契約で課せられた「Apple Computer(当時)はディスクなどの物理メディアに収録した音楽を販売してはいけない」という条件であったと、この記事では説明しています。

 この制約からApple Inc.が解き放たれたとき、どういうことが可能になるのでしょうか?

 まず、アーティストの音楽がプリロードされたiPodが販売可能になるでしょう。ビートルズの全楽曲がフラッシュメモリに収録されたものも売られるかもしれません。

 次に、物理メディアに楽曲を収録して販売することが可能になります。つまり、Apple Storeがオンラインストアからリアル店舗への展開を果たしたように、iTunes Store(オンライン)が、iTunes Retail Storeに拡大するかもしれないわけです。Apple Storeで音楽そのもの、CDなんかも売ることができるようになったり。

 また、こんな想像もできます。

 SDかなにかのフラッシュメディアに書き込まれたものがコンビニや空港で販売されており、そこからiPodに音楽を転送して聴くことが可能になる。もしくはiPodにフラッシュメディアのスロットが付属するようになり、ユーザーは最新アルバムを購入し、外出先ですぐに聴くことができる。プロモーション用の無料アルバムなんかもあったりして、「何も聴くものがない」状態はなくなる……。

 iPodのドックコネクターに接続する、「iTunesカードスロット」アダプタで従来のiPodでも使えるようにならないかな。

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