ロケフリなスキャナを試してみた
昨年暮れ、シロクマ日報さんの「【思考実験】ロケーション・フリーな本は実現するか?」というエントリーに、次のようなコメントをつけさせてもらいました。
このエントリーを見て、ハンディスキャナがほしくなって探してみたのですが、国産品はほぼ壊滅状態。そしたら、海外ものでDocupenというのがみつかったので発注しちゃいました(笑)
そのDocuPen(Pは大文字が正しい)がわが家に到着したのでファーストインプレッションを。
DocuPenという製品はPlanonという会社が開発・販売しているもので、購入したモデルの大きな特徴は、
・非常に小さく(205×12.7ミリ)、軽量である(57グラム)
・でありながら、A4サイズのスキャナが可能
・ページ当たり4〜8秒でスキャナ(手動)
・スキャナ解像度は200×100または200×200
・スキャン画像は本体内に保存(2Mバイト)するため、スタンドアロンで動作する
といった感じ。
購入したのはDocuPenの中でも最も低価格なモノクロスキャナーの「DocuPen - Handheld Scanner Recertified (DPEN-BW-CERT)」。Recertifiedというのは、refurbishedと同じで、再生品ということ。新品同様だけど、外箱は開封してあって汚れたりしてます、そのかわり安いですと。なんと99.99ドルで買えるのです(送料は50ドルでした)。当然こちらにしました。Apple Storeでも、可能なときにはいつもrefurbishedです。
さて、この超ローエンドのハンディスキャナが上位機種とどう違うかというところですが、
・ボタン電池の389を使用(充電式ではない)
・シングルローラー(ローラー部に少々くせがある)
・表示部分が4個のLEDのみ
・モノクロのみ(最上位はカラーもOK)
というもの。
表示部分はともかく、シングルローラーはくせありすぎ。何度もゴシゴシとローラーをならしていかないと、ちゃんとスキャナが動いてくれないのは少々困りもの。上位機種がダブルローラーになっているのはそういうことかと納得。
ボタン電池というのも、電池が合計で2000円してしまうので、大量にスキャンするような用途にはちょっと不向きだろうなあ、と思います。
でも、最大の問題はドライバ。本体にはScanSoft PaperPortとドライバが付属するのですが、これがWindowsのみ。あれ、Mac版ドライバもWebページにあったよな、と思って確認すると、わたしのMacBook Proで動作するのは最上位のRC800のみ。これはなんと349ドルもするのです。
R700という製品はRecertifiedモデルが145.99ドルからあるにはあるのですが、対応OSはMac OS X 10.3.9まででIntel Macは非対応。
というわけで、Windowsマシンにドライバとソフトをインストールして使っているというわけなのです。
しかし、いったん動作してしまえば非常に快適。
壁や冷蔵庫に貼ってあるメモでもそのままスキャナできるし、なによりスキャナをどこにでも持っていけるというのが素晴らしい。ふつうのスキャナだと絶対にアンビリカルケーブルが必須ですからね。画像もゆがみが少なく、まあまあ実用にはなる感じです。だいぶ前に買って使っていたハンディ型スキャナとはえらい違い。
2Mバイトのフラッシュメモリにたまった画像はUSBケーブルでPCに接続し、吸い出します。PaperPortはわりと優秀なソフトで、傾き補正とかクロッピングも可能。これからはカバンに常に入れておいて、「どこでもスキャン」してみようと思います。たとえば、電車とか駅の広告とかも、そのままスキャンできたり。
怪しい人だと思われるかもしれませんが……。
ちなみにこのDocuPenは日本に販売代理店があります。日本語対応のソフトウェアも付属しているみたい。ただし、このモノクロローエンドモデルは在庫がない模様で、Intel Mac対応のハイエンドモデルもまだ販売されていないようです。
早いとこ、日本でもフルラインアップで販売され、Intel Macに対応してくれると非常にありがたいです。