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AM番組の予約録音システム構築

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 「FM番組録音システムの構築」エントリーで予告していたradio SHARK。モノがいいのは前からいいのは分かっていながらも、国内代理店がない(正確にはこの製品を取り扱っていない)ため手を出しかねていたのですが、ついに中古品をヤフオクで入手(7000円で落札)しました。満足できるものだったので、レポートしたいと思います。

 この製品については、binWord/blogのエントリー「radioSHARK、もうちょっと詳しくレビュー」にたいへんていねいに解説されているのでぜひ読んでください。

 FMチューナー2台とAudio Hijack Proを使った番組予約システムに、そのまま組み込めるというのが、購入の大きなポイントでした。radio SHARKは、FMこそ周波数帯域が日本に合わないのですが、AMに関してはカバーできています。USBケーブル1本での接続で、Audio Hijack Proからは「ラジオデバイス」として認識されます。

 radio SHARKのコントローラソフトは、Griffin Technologyのサイトから最新版をダウンロードすることができ、現時点での最新β版では、日本特有の周波数に対応しています。ただし、アプリケーション自体がとても不安定なうえ、このアプリケーションで再生したときには、Audio Hijack Proよりも著しく音質が悪い局がありました。それと、予約録音に必要なスケジュール機能は、専用ソフトよりもAudio Hijack Proのほうが分かりやすく、AppleScriptによる処理も可能と、いろいろとメリットが多いのです。

 しかし、大きな問題がありました。AM放送では10kHz単位での設定しかできないのです。日本においては9kHz単位で周波数設定がされており、例えばTBSの954kHzは、950kHzに設定しなければなりませんでした。たいていはこれでも拾うことができるのですが、ニッポン放送の1242kHzあたりだとちょっとつらい。そこでちょっと工夫をしてみました。

 実はこのAudio Hijack Pro、かなり豊富なAppleScript命令を持っており、その中にはFrequencyという項目もあったのです。例えば、「ニッポン放送」と名付けた設定を、1242kHzに変えたいときには、

tell application "Audio Hijack Pro"
	set 《class pFrq》 of 《class Sess》 "ニッポン放送" to 1242000
end tell

とすれば、kHz単位での細かい設定が可能になるのです。これでバッチグー。

 ひょっとしてと思い、FMで日本の周波数に無理矢理設定できないか、AppleScriptで試してみましたが、下限が87.5MHzに設定されており、それより下にはいけませんでした。残念。

 もう1つ、Audio Hijack Proを使うメリットを挙げておきましょう。それは、豊富な「Effects」が利用可能なこと。局や番組の設定ごとにサウンドエフェクトを加えることが可能なのです。このサウンドエフェクトは、Audio Units、VSTなどを追加することができますし、最初から数十種類が用意されており、ほとんどがこれで済みます。

 わたし自身は10バンドのグライコで高音のヒスノイズを減らし、Double Gainでブーストする、という設定をいくつかの局設定で使っています。まだ探してませんが、ヒスノイズ低減用のプラグインがあれば、ぜひ使いたいところです。

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