世界のクラウド市場Q2も堅調に成長、Amazon、Microsoft、Googleがの上位3社で73%のシェアに

Synergy Research Groupは2024年8月1日、世界のクラウド市場動向に関する調査結果を公表しました。

Cloud Market Growth Stays Strong in Q2 While Amazon, Google and Oracle Nudge Higher

Synergy Research の調査によると、2024年第2四半期の企業によるクラウドインフラサービスへの支出は世界で790億ドルに達し、前年同期比で141億ドル（22%）増加しています。

2023年を通じて成長率が若干鈍化した後、今年に入って3四半期連続で20%以上の成長を続けており、特に生成AIが市場加速の一因となっています。経済的、通貨的、政治的な逆風が依然として存在するものの、市場の根本的な強さがクラウドサービスへの支出をさらに押し上げています。

クラウド市場の競争環境は、Amazonは市場での強力なリードを維持しており、MicrosoftとGoogleは再び高い成長率を示しています。これら3社はすべて、2023年中盤以降に成長率が大幅に増加しています。

第2四半期の世界市場シェアは、Amazonが32%、Microsoftが23%、Googleが12%でした。上位３者に続くクラウドサービス事業者ーの中で、年間成長率が最も高いのはOracle、Huawei、Snowflake、MongoDBです。Oracleは今四半期にIBMを上回り、Salesforceと並んで5番目に大きなクラウドサービス事業者となりました。

主要なクラウドサービス事業者の多くが第2四半期の業績データを発表した中で、四半期ごとのクラウドインフラサービス収益（IaaS、PaaS、ホステッドプライベートクラウドサービスを含む）は790億ドルに達し、過去12か月間の収益は2,970億ドルに達しています。市場の大部分を占めるのはパブリックIaaSとPaaSサービスであり、第2四半期にはこれらが23%成長しています。主要クラウドサービス事業者の支配力はパブリッククラウドでさらに顕著で、上位3社が市場の73%を占めています。

地域別に見ると、クラウド市場は世界中で強力な成長を続けています。現地通貨で測定すると、APAC地域が最も強い成長を示しており、インド、日本、オーストラリア、韓国がいずれも前年比25%以上の成長を遂げています。

米国は依然として最大のクラウド市場であり、その規模はAPAC地域全体をはるかに上回ります。米国市場は第2四半期に22%成長。ヨーロッパでは、英国とドイツが最大のクラウド市場ですが、アイルランド、イタリア、スペインが最も高い成長率を示しています。

出典：Synergy Research 2024.8