国内デジタルエンジニアリング市場、2028年に4兆円超へ成長予測

IDC Japanは2024年7月4日、「国内デジタルエンジニアリング市場の予測」を初めて発表しました。

本市場は、産業エンジニアリング領域におけるデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進するもので、2028年には市場規模が4兆2,271億円に達すると予測しています。

IDCによると、デジタルエンジニアリング市場は、デジタルエンジニアリング向け「ICT」市場と「非ICT」市場の2つで構成されます。「非ICT」市場には、産業用PCや組み込みソフトウェア開発サービスなどが含まれます。これにより、企業は製品設計開発の効率化や工数の短縮、現場作業の品質向上、自動化による少人数での業務遂行などを実現できるといいます。

IDCの予測によると、国内デジタルエンジニアリング市場は、2023年の2兆2,952億円から年間平均成長率13.0％で成長し、2028年には4兆2,271億円に達すると見込んでいます。

この成長の主な要因として以下が挙げられます。

ICT領域のプロダクトエンジニアリング（PE）
製品設計開発力の向上や製品開発工数の短縮を図るためのデータ管理・データ連携の強化

OT（Operational Technology）
現場作業の品質向上や少人数での業務遂行を可能にする自動化や作業員支援

非ICT領域
デジタル技術を搭載したIoT機器や組み込みソフトウェア開発サービスへの支出拡大

IDC Japanのアナリストは、

これからの産業は『データをつなぐ』ことを可能にする標準的なICTやインターフェースの実装が重要となります。ベンダーは、顧客の要望通りの過度なカスタマイズによる個別最適化より、顧客とその業界が部門や企業の枠を超えたプロセス改革や全体最適を実現できる未来に向け、ICTの『あるべき姿』を提案すべきです。

とコメントしています。

出典：IDC Japan 2024.7