テクノロジーが内包する4方向への力学 -産業構造審議会2020未来開拓部会の中間報告書から
経済産業省は2016年11月15日、産業構造審議会2020未来開拓部会の中間報告書「平成27年度報告書~TheJapanWay~」を取りまとめを公表しました。
産業構造審議会2020未来開拓部会では、持続的に成長する我が国の2020年以降の未来像を検討や、その実現に向けた必要な改革、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした具体的なプロジェクトの実施について検討を行い、今回、報告書として取りまとめを行っています。
報告書のポイントでは、以下の2点となっています。
(1)2020年を日本が抱えるあらゆる社会的課題の解決へのまたとないチャンスであるとし、経済活動や雇用規模を維持・向上させつつ、誰もが自らの強みとポテンシャルを発揮できる世の中を実現する観点から、これまでの経済社会とこれから共創したい経済社会像を検討しました。さらに、目指すべき未来の形として、経済(産業、経営)と暮らし(労働、教育)に関する提案を行っています。
(2)超高齢化社会をはじめとした日本が直面する社会課題への対応を目的として、9つのプロジェクト(「モビリティ」、「スマートコミュニティ」、「ストレスフリー」、「サイバーセキュリティー対策」、「活力あふれるビンテージ社会」、「イノベーション」、「インベストメント」、「ひとづくり・地方創生」、「スポーツ・文化」)について、現状の課題や今後の取組、2020年までのロードマップをまとめています
本報告書では、テクノロジーが内包する4方向への力学をまとめています。
Digita(l 離散性)/Virtual × Internal では、「パラレル・VR」を中心に、身体、時間、場所からの解放やVR+ インタラクションデザインよる 医療・介護・教育など 新たなサービス提供などがあげられています。
Digita(l 離散性)/Virtual × Externalでは、「IoT/AI/個別最適化」を中心に、 テレワーク・クラウドソーシング等による 働き方改革やFintechによる効率化などがあげられています。
Analog(連続性)/ Real × Internal では、「脱AI/自然/ 人間性/身体知 IoM」を中心に、IoT/ プラットフォーマーから、 より自分中心IoM(Internet of ME)への世界観などがあげられています。
Analog(連続性)/ Real × Externalでは、身体性の拡張(IoA) ロボティクスを中心に、身体機能の 機械化、デジタル化 (サイボーグ)やロボットによる一部の 機能・役割の代替などがあげられています。
出所:産業構造審議会2020未来開拓部会の中間報告書「平成27年度報告書~TheJapanWay~」 2016.11.15