「AIPプロジェクト(人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト)」に係る平成28年度戦略目標について
文部科学省は2016年5月23日、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)について、平成28年度の戦略目標として「AIPプロジェクト(人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト)」に係る戦略目標の決定を発表しました。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/28/05/1371147.htm
AIPプロジェクトとは、ビッグデータ・IoT・サイバーセキュリティを統合した研究開発を行う拠点の新設や、イノベーションを切り開く独創的な研究者等の支援を推進することを目的に、平成28年度より開始した文部科学省の事業です。
以下、事業内容と戦略目標です。
1.戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)について
平成14年度に発足した「戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)」(以下、「戦略事業」という。)は、トップダウンで定めた戦略目標・研究領域において、大学等の研究者から提案を募り、組織・分野の枠を超えた時限的な研究体制(バーチャル・ネットワーク型研究所)を構築して、イノベーション指向の戦略的な基礎研究を推進するJSTの運営費交付金による競争的資金制度です
2.平成28年度の戦略目標について
文部科学省では、毎年、国内外の研究動向を踏まえ、将来の社会経済に大きな影響をもたらす新技術シーズを創出するための目標を、戦略事業の戦略目標として定めております。この戦略目標に基づき、大学等の研究者から研究提案が募られ、戦略的な基礎研究が推進されます。
平成28年度の戦略目標については、先に3件を決定しましたが、このたび、「AIPプロジェクト(人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト)※」に係る平成28年度の戦略目標として以下の1件を決定しました。また、達成すべき目標をブレークダウンして定めており、当該達成目標も合わせて示しています。
戦略目標は、
○急速に高度化・複雑化が進む人工知能基盤技術を用いて多種膨大な情報の利活用を可能とする統合化技術の創出
となっており、戦略目標は、以下のとおり3つを示しています。
本戦略目標では、世界的に発展しつつある革新的な人工知能技術の成果や国内で研究開発が進展している新たなアルゴリズム等をさらに発展させ、社会の様々な分野における多種・膨大な情報をもとに状況に応じ、知的で統合的な解析・処理・制御を行うことのできる情報基盤技術を確立することを目的とする。具体的には、以下の達成を目指す。
(1)社会・経済等に貢献するため、多種・膨大な情報を組み合わせ解析する技術開発
(2)多種・膨大な情報に基づき、状況に応じ最適化されるシステムのための技術開発
(3)多種多様な要素で構成される複雑なシステムに適用可能なセキュリティ技術開発
今後の予定は、JSTにおいて、決定された戦略目標の達成に最適な研究領域及び研究総括等を選定し、6月上旬以降公募を開始する予定となっています。
戦略目標の詳細は、こちらです。