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2020年オリンピック・パラリンピック東京大会などの関連施策

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総務省は2014年10月1日、「2020年オリンピック・パラリンピック東京大会等総務省準備本部(第2回)」を開催しています。

大臣の指示事項として以下の4つの項目をあげています。

2020 年オリンピック・パラリンピック東京大会及びラグビーワールドカップ 2019(以下「大会等」という。)は、経済再生、飛躍への起爆剤であり、我が国の再生を世界に発信する絶好の機会である。今後、下記に掲げる事項に留意し、大会等に向けた様々な取組を積極的に推進すること。この際、経済界や地方自治体をはじめ、広く国民の意見を十分に聞くとともに、まち・ひと・しごと創生や女性の活躍推進のための関連施策との連携を密にするなど、総合的な取組を加速化すること。

1 総務大臣として総理からいただいた指示を受けて、2020 年までに世界最先端の「社会全体の ICT 化」の実現に全力を尽くすこと

2 大会等以降の我が国の成長も見据えた「社会全体の ICT 化」の推進のあり方について、産学官が一体となって、無料公衆無線 LAN 環境の整備、多言語 対応、4K・8Kの推進等の具体化に向けた検討を行い、推進する体制を速やかに整備すること

3 東京における大会等ではあるが、日本中の全ての地域・自治体が様々な形で参画し、大会開催に伴う経済波及効果を全国津々浦々まで行き渡らせるなど、その成果を皆で享受できるよう努力すること

4 テロ災害への対応、サイバーセキュリティ、外国人来訪者等への救急・防災対応などに万全を期すこと

これらの指示事項をもとに、「2020年オリンピック・パラリンピック東京大会等関連施策」を紹介しています。

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出所:総務省 2020年オリンピック・パラリンピック東京大会等関連施策 2014.10.1

1.新たなイノベーションを創出するICT成長戦略の推進

(1)大会と連携したICT環境の整備等

○社会全体のICT化の推進の在り方について検討する産学官共同の場を立ちあげ
○SAQ2 JAPAN Projectの推進
・無料公衆無線LANの利用開始手続き等の簡素化・一元化に係る実証実験【2.5億円】
・観光・防災Wi-Fiステーション整備事業【14億円】
・国内発行SIMの差替えによるスマートフォン利用の円滑化及び国際ローミング料
金の低廉化に向けた取組
○世界最高水準のICT基盤の整備のための競争政策を含む制度見直し等の実施
○最適なネットワーク環境の整備
・巨大データ流通を支える次世代光ネットワーク技術の研究開発【10億円】
○超高精細映像の視聴環境の整備
・電波資源拡大のための研究開発等【87億円の内数】
・デジタルサイネージ相互運用性検証事業【1.0億円】
・4K・8K等最先端技術を活用した放送・通信分野の事業支援【17億円】
・スマートテレビを活用した地域情報流通促進事業【2.5億円】
○多言語音声翻訳システムにより「言葉の壁」をなくす「グローバルコミュニケーション計
画」の推進
・グローバルコミュニケーション計画の推進【21億円】
○スマートテレビを活用した多言語字幕サービスの実現
・多言語字幕サービスの実現に向けた実証実験【1.5億円】
○G空間情報を活用したオリンピック・パラリンピックの実現
・G空間プラットフォーム構築事業【14億円】
○「オープンデータ」オリンピック・パラリンピックの実現
・オープンデータ・ビッグデータ利活用推進事業【10億円】

(2)公共施設等のバリアフリー化 

○ICT化を活用した行動支援の普及・活用
・ICTを活用した自立行動支援システムの研究開発【5.0億円】

(3)クールジャパンの大会と連携した推進

○放送コンテンツの海外展開
・テレビ国際放送の充実強化【40億円】
・放送コンテンツ海外展開強化連携モデル事業【25億円】

2.活力ある地域づくりを通じた新しい成長の実現

(1)大会と連携した地域交流・地域活性化 

○全国の自治体と参加国・地域との相互交流を図る「ホストシティ・タウン構想」の
推進
○「地域の元気創造プラン」の推進により、大会開催による経済波及効果を全国
に波及

・ローカル10,000プロジェクト【32.2億円】
・分散型エネルギーインフラプロジェクト【6.1億円】
・公共クラウド【1.3億円】
○「地域おこし協力隊」等の人材を活用した大会開催支援、地域間交流の推進
・地域おこし協力隊の推進に要する経費【2.5億円】

3.みんなの安心をまもる

(1)テロ対策 

○NBC災害対応等のための体制整備
・特殊災害対応車両の整備【1.9億円】
・国民保護共同訓練の充 実強化【0.9億円】

(2)サイバーセキュリティ対策 

○情報セキュリティ対策の推進
・M2Mセキュリティ実証事業【2.5億円】
・サイバー攻撃複合防御モデル・実践演習【4.5億円】
・ICT環境の変化に応じた情報セキュリティ対応方策の推進事業【6.0億円】
・国際連携によるサイバー攻撃予知・即応技術の研究開発【2.2億円】

(3)防災・ライフライン・安心安全

○外国人来訪者等への救急・防災対応
・119番通報の多様化【1.0億円】
・全国版防災アプリの整備に向けた調査・検討【0.1億円】
・外国人来訪者等に配慮したターミナル施設等における
防火安全対策の推進【0.1億円】
・熱中症対策等の検討【0.6億円の内数】
○Lアラート(災害情報共有システム)の高度化
・G空間防災システムとLアラートの連携推進事業【8.0億円】

これらの取り組みの中で、「オープンデータ」オリンピック・パラリンピックの実現のための取り組みが個人的には興味があります。

オリンピック・パラリンピックはICTにおいても大きな節目となり、関連施策には今後も注目していきたいと考えています。

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