標準化官民戦略
経済産業省は2014年5月15日、「標準化官民戦略会議」を開催し、官民が連携して取り組むべき具体策を標準化戦略として策定するための「標準化官民戦略」を策定しその内容を公表しました。
本戦略は以下の内容で構成されています。
1.官民の体制整備
(1)新市場創造型の標準化制度の構築
(2)産業界における標準化戦略の強化
(3)中小企業の標準化及び認証の活動に対する支援強化
(4)標準化人材の育成強化
2.世界に通用する認証基盤の強化
3.アジア諸国との連携強化
4.本戦略のフォローアップ体制の構築
産業界における標準化戦略の強化では、各企業が最適なオープン・クローズ戦略を踏まえた標準化戦略を、事業戦略や研究開発戦略及び知的財産戦略と一体となって進めるために、標準化に関する全社的な戦略の推進等を担う最高標準化責任者(Chief Standardization Officer:CSO)を設置により体制を強化し、標準化を推進するとしています。
また、標準化の成功事例、各分野の標準化活動の実績や国際動向などをとりまとめ、発信することも明記しています。
中小企業の標準化及び認証の活動に対する支援強化では、優れた技術・製品を有する中小企業が標準化や認証の活動に効果的に取り組めるよう、中小企業の標準原案の作成のための支援ツールを開発し、提供するとともに、標準原案の作成、国際会議への参加、認証取得等に対する支援を行うとしています。
そのほか、人材強化や世界に通用する認証基盤、アジア諸国との連携強化などについて、明記されています。
本戦略では、ページ数が4ページとあまり多くの内容を網羅していないという印象ですが、オープン・クローズ戦略を踏まえた標準化戦略など、これからの標準化戦略の取り組みが、日本の国際競争力にもつながっていくでしょう。